F1ロシアGP予選で見事にポールポジションを獲得したメルセデスのバルテリ・ボッタスだが、チームオーダーによって優勝をチームメートのルイス・ハミルトンに譲ることを求められるかもしれない。
●【画像:予選結果】2018年F1第16戦ロシアGP予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数
昨年のロシアGP覇者であり、このソチ・オートドロームを得意としているボッタスだが、決勝ではとなりの2番グリッドからランキングトップのハミルトンが、そして自分の真後ろの3番グリッドからはランキング2番手でハミルトンを追うフェラーリのセバスチャン・ベッテルがスタートを切ることになる。
ハミルトンの通算5回目のドライバーズタイトル獲得を盤石なものとするために、メルセデスがボッタスには優勝を狙うのではなくベッテルをけん制し、ハミルトンに確実に優勝させるよう指示を出しても不思議ではないだろう。
■もちろん勝利を狙いたいとボッタス
ボッタスは、予選後に次のように語った。
「ポールからスタートするならレースでも勝利を狙いたいのは当然だよ」
「だけど、もちろん僕たちは両(ドライバー/コンストラクター)タイトルを勝ちとるためにチームとしてやっているんだ」
■現実的であらねばならないとヴォルフ
メルセデスF1チームを率いるエグゼクティブディレクターのトト・ヴォルフも、残念ながらチームオーダーを出すかどうか検討せざるを得ないと次のように語った。
「せっかくポールをとった彼(ボッタス)に、レースをすることはできないと伝えるのはかなり難しいことだ。だが、今シーズンもすでにメルセデスとしてふたりのドライバーに自由に競わせることができる段階ではなくなっている」
「レースファン同様、私だってそれは好きじゃない。だが、我々としては現実的であらねばならないんだ」
■レース前にどうするか話し合うメルセデス
「レースの前に会議をする予定になっており、その後レースがどう展開するか様子を見ることになる」
「ルイスはそれを望んでいないよ。彼は自分自身でやりたいと思っているからね。そしてバルテリだってそうしたくはない。彼にはここで勝利することが必要なんだ」
そう続けたヴォルフは次のように付け加えた。
「我々は話し合い、解決策を導き出すことになる」