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【予選レポート】雨に泣いたフェラーリ ホンダは好位置をキープ/F1ベルギーGP

2018年08月25日(土)23:53 pm

2018年F1第13戦ベルギーGPが8月25日(土)、スパ・フランコルシャン・サーキット(全長7.004km)で2日目を迎え、現地時間15時(日本時間22時)から行われた予選でメルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。今季6回目、通算78回目。

●【画像:予選結果】2018年F1第13戦ベルギーGP予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数

【予選Q1】マクラーレン勢が2台ともにQ1敗退

18分間で行われたQ1では、ほとんどのドライバーがここに持ち込まれたドライタイヤの中で一番軟らかいコンパウンドのスーパーソフトタイヤで走行に臨む中、フェラーリ勢とハミルトンの3台だけが中間に位置するソフトタイヤをチョイスしてくる。

ここまで速さを見せていたフェラーリのキミ・ライコネンがトップタイムを刻む中、最初のアタックが終わった時点ではトロロッソ・ホンダの2台はピエール・ガスリーが13番手、ブレンドン・ハートレーが14番手につけた。

残り時間が少なくなったところで、初めてコースインしたメルセデスのバルテリ・ボッタスが2番手に食い込み、これでガスリーが14番手、ハートレーが15番手と、さらに順位が下がるとQ1敗退という位置に下がってしまう。

だが、その時点でノックアウトゾーンに位置していたルノーのカルロス・サインツやマクラーレン勢、ウィリアムズ勢が順位を上げることができず、トロロッソ・ホンダ勢がなんとか2台そろってQ2進出を決めた。

Q1でノックアウトされた16番手から20番手までのドライバーは以下の通り。
16番手カルロス・サインツ(ルノー)、17番手フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、18番手セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)、19番手ランス・ストロール(ウィリアムズ)、20番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)。

ここへきて不振を極めるマクラーレンだが、バンドーンはこれでここまでのセッションすべてを最下位で終えるという苦しい状況となっている。

【予選Q2】トロロッソ・ホンダがザウバーより上位に

15分間で争われたQ2では、フェラーリ勢やハミルトンも最初からスーパーソフトで走行を開始。このころからサーキット上空を黒い雲が覆い始める。

最初のアタックを終えた時点ではライコネンがトップに立ち、ハミルトンが2番手、ベッテル3番手、それにレッドブルのマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドが続く。トロロッソ・ホンダ勢はガスリーが10番手、ハートレーが11番手につけた。

セッションの残り時間が少なくなり、Q3進出に向けた最後の戦いがスタートするが、ここまで好調な走りを見せていたザウバーのマーカス・エリクソンがクルマを降り、ここでQ2敗退が確定。フリー3では7番手に食い込む走りを見せたザウバーのシャルル・ルクレールもタイムが伸びず、コンストラクターズ選手権で直接のライバルであるトロロッソ・ホンダ勢を上回ることができない。

規定数を超えるPUコンポーネント投入によるグリッド降格ペナルティーを受けることが決まっているルノーのニコ・ヒュルケンベルグは走行を行わず15番手でQ2を終えることが確定。

だが、同様にグリッド降格を受けるボッタスはソフトタイヤで10番手タイムを刻み、これによりガスリーが11番手に下がり、トロロッソ・ホンダの2台のQ2敗退が決まった。

Q2でノックアウトされた11番手から15番手までのドライバーは以下の通り。
11番手ピエール・ガスリー(トロロッソ)、12番手ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)、13番手シャルル・ルクレール(ザウバー)、14番手マーカス・エリクソン(ザウバー)、15番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)。

Q2でトップタイムを刻んだのはポールポジション獲得最有力候補とみなされるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だった。

【予選Q3】雨をチャンスに変えたハミルトンが逆転ポール

12分間で戦われたQ3だが、Q2終了とほぼ同時にサーキットに雨が降り始めていたため、どのドライバーもドライタイヤが使えるうちにタイムを出そうと開始時刻前からピットロード出口にマシンを並べた。

そして開始されたQ3だが、ここで一気に雨脚が強まり、一気にコンディションが悪化。誰もタイムを刻むことができないまま雨用タイヤに交換するためにピットに戻る。ところがフェラーリやメルセデスもこうした状況を予想していなかったのか、思いのほかタイヤ交換に手間取る光景が見られた。

その後、全員が水量が少ないときに用いるインターミディエイトタイヤを装着してコースに戻る。しかし雨はさらに激しさを増し、いたるところでコントロールを乱すクルマが目立つ状態となる。

だが、Q3の残り時間が5分ほどとなったところで雨脚が弱まり、そこから路面コンディションが回復に向かい始めるとまずはライコネンが2分02秒671を刻んでトップに立ち、それにレッドブルのフェルスタッペンとリカルドが続く。

そして残り3分ほどとなったところでベッテルが2分02秒446を刻んでトップに躍り出る。ハミルトンはコースオフを喫し、そのアタックではタイムを縮めることができなかった。

そして、残り時間がわずかになったところで各ドライバーがフィニッシュラインを横切り、最後のアタック合戦が展開される。ところが、ポール獲得のチャンスもあると思われていたライコネンがどういう理由かガレージ内でクルマを降りてしまうという光景が展開された。

そしてここでハミルトンが1分58秒179を刻んでトップに躍り出ると、新オーナー登場で破たんを免れた新生フォース・インディアのエステバン・オコンが3番手、セルジオ・ペレスが4番手に飛び込んでくる。

2番手に下がったベッテルが最後のアタックに臨むが、ハミルトンのタイムを縮めることができず、雨を味方につけたハミルトンがフェラーリからポールポジションを奪い取ることに成功した。

ライコネンは結局6番手、レッドブル勢はフェルスタッペンが7番手、8番手にとどまった。

■トロロッソ・ホンダは好位置を確保

トロロッソ・ホンダは惜しくもQ3進出はならなかったものの、ガスリーが11番手、ハートレーが12番手となり、決勝では手持ちの中からスタートタイヤを自由にチョイスできるという、考え得る最良の結果でベルギー予選を終えている。

なお規定数を超えるPUコンポーネント投入によりグリッド降格ペナルティーを受けることが決まっているボッタスはQ3では走行を見合わせ、ノータイムでの10番手だった。

このボッタスの降格により、ガスリーとハートレーはそれぞれ明日の決勝を10番グリッド、11番グリッドからスタートすることになる。

■予選トップ10ドライバー

ポールポジション/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:58.179
2番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:58.905
3番手/エステバン・オコン(フォース・インディア) 2:01.851
4番手/セルジオ・ペレス(フォース・インディア) 2:01.894
5番手/ロマン・グロージャン(ハース) 2:02.122
6番手/キミ・ライコネン(フェラーリ) 2:02.671
7番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 2:02.769
8番手/ダニエル・リカルド(レッドブル) 2:02.939
9番手/ケビン・マグヌッセン(ハース) 2:04.933
10番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) ノータイム

F1ベルギーGP決勝は、明日の日本時間22時10分にスタートする。

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