元F1ドライバーのジャンカルロ・フィジケラが、フェルナンド・アロンソがこれまで所属したチームすべてにおいて問題を引き起こしていたと言われているのは事実ではないと主張した。
今季限りでF1を離れる決意をしたアロンソだが、その後メディアにはアロンソが3度目のF1タイトルを手にすることができなかったのはその妥協を許さない姿勢や、政治的な動きやコメントを行うことで所属チーム内に混乱を招いてきたせいだ、というようなF1関係者のコメントが少なからず紹介されている。
だが、2005年と2006年にアロンソが2年連続でF1タイトルを獲得したときにルノーでチームメートを務めていたフィジケラはスペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語った。
「僕たちはすごくいい2年を一緒に過ごしたよ」
「当時のチームにはそれまで僕が経験したことがないような雰囲気があった。僕たちは友人関係にあったし、すごくうまくやれていたよ」
「僕たちはいつも一緒に仕事をしていたし、レースの1時間前にカード遊びをすることもときどきあったんだ」
しかし、2007年にマクラーレンに移籍したアロンソは、その年にマクラーレンからF1デビューを飾ったルイス・ハミルトン(現メルセデス)や当時チーム代表を務めていたロン・デニスらとの関係が悪化し、わずか1年で契約を破棄してチームを離脱したという経緯がある。
それが転機となったのか、それ以後のアロンソについては批判的な見方をする者も少なくない。実際、数日前にはフェラーリでアロンソのチームメートを務めていた元F1ドライバーのフェリペ・マッサが、アロンソはフェラーリでは常に問題を引き起こしていたとコメントしている。
「それに関して僕は何も言えないよ」
そう語ったフィジケラは次のように続けた。
「僕たちは一緒にすべてを勝ち取った。僕たちはいい関係だったし、友情さえあった。だから僕のときはそうではなかったと言っているのさ」
45歳となったイタリア出身のフィジケラも、来季アロンソはみんなが予想しているようにアメリカのインディカーに転向することになるだろうと考えているようだ。
「どうすればうまくできるのかを知っていることをやり続けるように、と僕は彼に言いたいね」
そう語ったフィジケラは次のように付け加えている。
「彼はすごく多くのことをやり遂げてきたし、これからの活躍を祈っているよ」