ハースでは来季もロマン・グロージャンとの契約を更新するかどうか、まだ決めあぐねているようだ。
一方、2017年からグロージャンのチームメートを務めているケビン・マグヌッセンの方は来季もチームに残留することがほぼ間違いないと考えられている。
昨年こそポイント獲得数ではマグヌッセンを上回ったグロージャンだが、今季はまだ21ポイントの獲得にとどまり、ドライバーズランキングも14番手に位置している。だが、ハースで2年目を迎えたマグヌッセンはここまでに45ポイントを稼ぎ出してランキングも8番手だ。
あまりにも攻撃的過ぎる走りを見せることから他チームのドライバーたちからは批判を受けることも多いマグヌッセンだが、今年はかつて所属していたマクラーレンやルノー在籍時よりもその実力を発揮できているのは確かだろう。
■マグヌッセン好調の秘密はチームオーナーが用意した環境
ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、それはチームオーナーであるジーン・ハースに負うところが大きいとフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「これに関してはジーン・ハースに感謝しなくてはならないね」
「ジーンはみんなに活動し、考えるためのスペースを提供するのが好きなんだ。それがケビンを助けているよ」
■シート喪失もうわさされるグロージャン
だが、無線を通じて何かとチームに文句を言うことが多いドライバーとして知られているグロージャンの方はそうした環境をうまく利用できなかったのか、今季の結果だけ見ればマグヌッセンとの差が大きく開いてしまっている。
そうした中、ハースは来季のドライバー体制をどうするか、現在検討に入っているようだともうわさされており、破産状態に陥ったフォース・インディアで走っているセルジオ・ペレスなども来季ハース入りの可能性があるのではないかと言われている。
■グロージャンには敬意を抱いているとシュタイナー
だが、シュタイナーはこの問題の検討を開始するのは夏休み後だと主張している。
「今後のことに関して話をするつもりはないよ。我々はこの問題に関しては夏休み後に検証していくことになる」
そう語ったシュタイナーはハースが3年前にF1挑戦を開始したとき、ロータス(現ルノー)を飛び出して新参チームに加わったという経緯を持つグロージャンについて次のように付け加えた。
「私は人間的な部分でロマンに対して大きな敬意を抱いている。誰が3年前に我々のチームに加わるというリスクを負ったと思う? 彼は我々と我々のプロジェクトを信じてくれたんだ」