ストフェル・バンドーン(マクラーレン)が、F1パドック内でささやかれている自分に関するうわさを否定した。
■シート喪失がうわさされるバンドーン
2013年にマクラーレンの育成ドライバーとなったバンドーンは、2016年のF1第2戦バーレーンGPで負傷欠場となったフェルナンド・アロンソの代役としてF1デビューを飾ると初レースで10位入賞を果たしてそのシーズンの初ポイントをマクラーレンにもたらす活躍を見せた。
そしてジェンソン・バトンの引退に伴って2017年にマクラーレンのフルタイムドライバーに昇格したバンドーンだが、この年は何度か予選でチームメートのフェルナンド・アロンソを上回る成績を残し、一時は獲得ポイント数でアロンソをリードしていたときもあった。
ところが、2018年シーズンもここまで10戦が消化されたが、今年はここまでバンドーンは予選で一度もアロンソを上回ることができず、決勝でも下位に沈むことが多くなっている。現時点でのドライバーズランキングはアロンソが40ポイントで8番手につけているのに対し、バンドーンはわずか8ポイントで16番手に沈んでいる。
こうしたことから、少し前まではバンドーンは今年限りでマクラーレンのシートを失い、来季は現在F2でランキング2番手となる活躍を見せているジュニアドライバーのランド・ノリスがマクラーレンのフルタイムドライバーの地位を得ることになるだろうとうわさされていた。
■突然恋人の父親が現場のボスに
ところが、最近こうした状況に突然変化が生じている。
マクラーレンでは最近レーシングディレクターを務めていたエリック・ブーリエが離脱し、その事実上の後任ポジションにかつてインディ500でも優勝したことがあるジル・ド・フェランが就任したのだ。
かつて2度CARTでチャンピオンとなり、一時はBARホンダでスポーティングディレクターを務めていたこともあるド・フェランだが、実はそのド・フェランの娘であるアンが現在バンドーンと交際しているのだ。
このことから、恋人の父親を味方につけたバンドーンが来季もマクラーレンに残留する可能性が一気に高まったようだとパドック内ではうわさされ始めている。
■自分の仕事と娘の交際は別の話だとド・フェラン
バンドーンと自分の娘の交際について質問を受けたド・フェランは母国ブラジルの『Globo(グローボ)』に次のように答えた。
「彼らは知り合って1年ほどだよ」
「だが、それはまったく別々の関係だし、これに関しては何の問題もないと思っているよ」
■重要なのはチーム内での評価だとバンドーン
バンドーンも、F1イギリスGPが開催されたシルバーストンにおいて、この時期には来季のドライバー体制などに関するうわさがささやかれるのは普通のことだと次のように語った。
「そういう時期なんだよ。それもF1の一部さ。外の世界でどう考えられていようが、僕にはそれほど気にならないよ」
「もっと重要なのは、チーム内でみんなが僕のことをどう思っているかだよ。彼らが僕の仕事をどう判断しているのかってことさ」
そう語ったバンドーンは、ブーリエが離脱したことについて質問されると、「僕にとってはそれほど変わらないと思う」と答え、次のように付け加えた。
「これによって、すべての問題が日に日に解決されていくというようなことにはならないだろうからね」