先週末に行われた今季のF1第10戦イギリスGP決勝をリタイアで終えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、まるでF2に格下げされてしまったように感じると嘆いた。
2015年にマクラーレン・ホンダに移籍したフェルナンド・アロンソが、ホンダの地元鈴鹿サーキットで行われた日本GP決勝中に無線で「これはGP2エンジンだ!」とののしった声が世界に伝えられ、大きな話題となったことはまだ記憶に新しいところだ。
GP2は当時F1直下に位置付けられていた下位カテゴリーであり、2017年からはF2と呼ばれるようになっている。
■シルバーストンでは違うカテゴリーのようだった
だが、フェルスタッペンは今ではアロンソがどう感じたかを理解することができると先週末のシルバーストンで次のように語った。
「70から80馬力も劣っていれば、苦戦を強いられるのは分かり切っているよ」
「ストレートではまるで違うカテゴリーで走っているみたいだった」
第9戦オーストリアGPが行われたレッドブルリンクでは今季初優勝を飾ったフェルスタッペンだが、シルバーストンではまるでF2のように感じたということかと質問されると「そうだね」と答えている。
■ホンダへのスイッチは正しい判断だとホーナー
現在はルノーPU(パワーユニット)を搭載しているレッドブルだが、来季はかつてアロンソにダメ出しされたホンダPUにスイッチすることが決まっている。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、来季からホンダにスイッチするという決断は間違ってはいないとイギリスGP後に次のように語った。
「変革の時だということさ」
「みんなが今どういうレベルにあるのか非常によく分かったと思うし、私は現時点ではホンダとルノーは似たような状況にあると思っている」
「だが、重要なのは潜在能力と開発だし、我々は差を縮めるためにホンダが行っていることを本当に信じているんだ」
「ルノーに関しては毎年同じことの繰り返しだ。だが、ホンダはいい進歩を遂げている。だからこれが正しい選択だと思えるよ」
■ストレートだけで1秒失っていたとフェルスタッペン
一方、本当にルノーPUの出力はメルセデスやフェラーリに比べて80馬力も劣っているのかと質問されたフェルスタッペンは次のように補足している。
「はっきりした数値は分からないよ。だけどストレートで1秒以上も失うようなら、相当違うってことは分かるさ」