マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンが、フェルナンド・アロンソが今季限りでF1を去る可能性があることを認めた。
■F1以外に戦いの場を求めるアロンソ
2005年と2006年にルノーで2年連続F1チャンピオンとなったアロンソだが、その後はタイトルから見放され続けており、2015年にマクラーレン・ホンダに移籍してからは優勝どころか表彰台争いにも加わることができない状態が続いている。
そんなアロンソは少し前から世界3大自動車レースの制覇を目標として掲げるようになってきている。すでにF1モナコGPでは優勝を果たし、今年はル・マン24時間レースでも勝利を手にしたアロンソにとって残す目標はインディ500での優勝だ。
昨年その第一歩としてモナコGPを欠場してインディ500に初挑戦したアロンソだが、終始上位を走行しながらエンジントラブルによるリタイアに終わっている。
最近、マクラーレンがアロンソとともに2019年からインディカーにフル参戦する計画をしているようだともうわさされており、F1関係者の中にはアロンソが今季限りでF1を去ることになるだろうと考えている者も多いようだ。
■アロンソはまだ今後のことを決めていないとブラウン
こうした中、F1フランスGPが開催された先週末のポール・リカール・サーキットでブラウンはアロンソについて次のように語った。
「フェルナンドはまだこれから決断しなくてはならないところだ」
「我々は彼とは非常にいい関係にある。彼はもうかなり長く我々と一緒にやってきたし、最終的には我々がどこで何に挑戦するか、そしてどれほどF1カーが改善されるかによるだろうね」
このブラウンのコメントを逆に解釈すれば、このままマクラーレンF1カーが勝てるクルマにならなければ、アロンソがF1から去る可能性も十分にあるということだ。
■アロンソがマクラーレンF1チームに残る条件は?
「私はフェルナンドが我々のところに残るだろうし、F1カーに乗り続けるだろうと楽観的に考えているよ」
そう続けたブラウンは次のように付け加えた。
「我々が前進できると彼が感じる限り、彼はF1を続けようと思うだろうと私は考えている」
だが、現在のマクラーレンは前進を果たすどころか逆に後退している印象が大きい。チーム内の不和もうわさされる中、先週末に行われたフランスGPはまさに惨敗という結果に終わってしまっている。
■フランスでのパフォーマンスは最悪だったとブーリエ
「我々にとっては今シーズン最悪のパフォーマンスだったし、これは極端な例であって欲しいと思っている」
そう語ったマクラーレンのエリック・ブーリエ(レーシングディレクター)は次のように付け加えた。
「次の2週間ではやるべきことがたくさんあるよ」
先週末にフランスGPを終えたF1だが、今週末はオーストリアGP(7月1日決勝)、その翌週にはイギリスGP(同8日決勝)と、初の3連戦を迎えている。