セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、今週末に10年ぶりに復活開催されるF1フランスGP(24日決勝)に向けて自信を示している。
今季は開幕2連勝を飾ったものの、その後ミスなどもあって勝利から遠ざかっていたベッテル。しかし2週間前に行われた第7戦カナダGPではポール・トゥ・ウィンで今季3勝目をあげ、メルセデスのルイス・ハミルトンに奪われていたランキングトップの座もわずか1ポイント差ながら再び取り返すことに成功している。
ベッテルは、フェラーリの2018年型F1マシンはどのサーキットでも強さを発揮できるという自信を抱いているが、1990年以来のF1開催となるポール・リカール・サーキットでレースをするのはもちろん初めてのことだ。
ベッテルもポール・リカールでのレースがどういう展開となるかは「全く読めないよ」と語っている。
■フェラーリの不安要素はピレリの特製タイヤ?
だが、ベッテルとフェラーリにとって不安要素があるとすれば、F1公式タイヤサプライヤーであるピレリがポール・リカールに持ち込むドライタイヤかもしれない。
ピレリはブリスター発生リスクを抑えるために、今週末のフランスGP、そしてシルバーストン・サーキットで行われる第10戦イギリスGPにはコンパウンドの厚みを通常よりも減らしたドライタイヤを持ち込むことになっている。
その特別仕様タイヤはすでに第5戦スペインGPが行われたバルセロナ-カタルーニャ・サーキットにも持ち込まれていたが、そこではフェラーリがそのタイヤ特性にうまく対応できずに苦戦を強いられたという経緯があった。
■スペインでの不調原因は分かったとベッテル
しかし、ベッテルは今週末のポール・リカールに向けてタイヤのことを大げさに心配する必要はないと主張している。
「スペインでどうして競争力がなかったのか、その理由はつかんでいるよ」
「問題は新しいタイヤではなく、それらに合わせるために行った僕たちの準備の仕方にあったんだ。僕たちは間違っていたのさ」
そう語ったベッテルは次のように付け加えている。
「だからまたその硬めのタイヤを使うにあたっては自信があるよ。どうすればいいか分かっているからね」