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レッドブル・ホンダ誕生決定をうれしく思うとルノーF1のボス

2018年06月21日(木)17:11 pm

ルノーF1プロジェクトを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、なぜレッドブルが来季以降ルノーPU(パワーユニット)を使わないと決めたのか、その理由は理解できると語った。

レッドブルとホンダは今週19日(火)に、2019年から2年間のPU供給契約を結んだことを発表した。これにより、2007年から12年間に及んだレッドブルとルノーの関係に終止符が打たれたことになる。

■今回のレッドブルの決定は想定内

やっとレッドブルが結論を出したことで安心したか、あるいは失望したか、と母国フランスの『L’Equipe(レキップ)』から尋ねられたアビテブールは次のように答えている。

「どちらとも言えないな」

「ほぼ1年待って、答えが得られたことになる」

「昨年、我々はシンガポールにおいて、いつかこの協力関係を停止する予定だと発表した。こういう別れが来ることはルノーがファクトリーチームを持った時点で予想されていたことなんだ」

「レッドブルが再びファクトリーチームとしての地位を取り戻すためにほかのパートナーを探すであろうことは完全に理解できていたよ」

■レッドブルとの関係終了によるルノーへの影響は?

アビテブールは、レッドブルへのPU供給が終わったことでマーケティング面に影響が及ぶことはないだろうと語るとともに、今季からPU供給を開始したマクラーレンとの関係がルノーにとってプラスに働くこともないだろうと付け加え、さらに次のように続けた。

「データ収集のためには2チームを有することが重要だから、我々は彼ら(マクラーレン)にエンジンを供給するんだ。会社の利益やマーケティングということに関しては、ルノー・スポールF1の黄色いクルマがすべてだよ」

だが、今年は自らのワークスチーム以外にレッドブルとマクラーレンの2チームにPUを供給しているルノーにとって、来季はマクラーレンの1チームだけとなってしまう。これはすなわちPUの売り上げが大きく減ってしまうということだ。

「使う額は減らないだろうが、収入は減ることになるだろうね」

そう認めたアビテブールは次のように付け加えた。

「レッドブルへのエンジン供給には金が必要だったが、それほどの売り上げを得られていたわけではないんだ。だから彼らと決別したことが我々の予算に影響を及ぼすことはないと思うよ」

■近年は関係がこじれていたレッドブルとルノー

2007年からレッドブルにエンジン供給を開始したルノーは、2010年から2013年にかけて4年連続でレッドブルにドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルをもたらす立役者となっていた。

ところが2014年に現在のPUが導入されると、その開発に出遅れたルノーはメルセデスに圧倒的な差を付けられてしまい、それが原因となって近年ではレッドブルとの関係が非常にぎくしゃくしたものとなっていた。

■レッドブル・ホンダ誕生をうれしく思うとアビテブール

しかし、アビテブールはたとえそうだからと言って今回レッドブルと決別できてほっとしているというような状況ではないと次のように主張している。

「ひどい結末を迎えた物語なんかじゃないよ。私は『ほっとした』なんて言葉は好きじゃないし、物事が論理的展開を見せたのだと言いたいと思う」

「我々にとってはいいことだと私は思っているよ。これからは2021年に向けた準備に収集することができるからね。そしてレッドブル・レーシングが新たなパートナーを見つけたことをうれしく思っているよ。そしてホンダにとってもよかったよ。F1には4つのメーカーがいるわけだからね」

そう語ったアビテブールは次のように付け加えた。

「我々はただ答えが欲しかっただけだ。だから少しばかりパートナーたちを急がせたんだ。それに関して、私は彼らに感謝しているよ」

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