ルノーのカルロス・ゴーンCEOが、巨額の予算をつぎ込むことなしにF1で勝利することを目指していくと語った。
■目標は2020年までに優勝を狙えるチームに
最近、ルノーF1プロジェクトを率いるマネジングディレクターのシリル・アビテブールがフェラーリ、メルセデス、そしてレッドブルに勝とうと思えばもっと資金が必要になるだろうと認めていた。
しかし、ルノーでは段階的にトップチームとの差を縮めていくことを目標に掲げており、ゴーンは「数億ユーロ(数百億円)」もの大金を投じることなくトップチームに勝てるようにすることは可能だと考えているようだ。
「我々は2020年までに表彰台の一番高いところに戻るための準備を行っている」
カナダのフランス語紙『La Presse(プレス)』にそう述べたゴーンは次のように付け加えた。
「目標は責任を負える経済状況のもとで勝利することだ」
■金や最高のドライバーなしでも勝てるはず
最近のうわさでは、ルノーが天才F1カー設計者とも言われるレッドブル最高技術責任者エイドリアン・ニューイに誘いをかけているようだと言われている。
だが、ルノーがF1で勝つことを目指す上でもっと手っ取り早いのは、例えばセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やルイス・ハミルトン(メルセデス)のようなトップドライバーを獲得することかもしれない。
その可能性について尋ねられたゴーンは次のように答えている。
「もちろん、予算など気にしなくていいのであれば、我々も世界最高レベルのドライバーを雇うだろう」
「だが、我々は一番金持ちのチームになるつもりはない。我々は以前、大金を投じなくても、あるいは最高のドライバーを抱えなくても勝てるということを証明している」
■ベストなのは主要市場出身ドライバーで勝てること
ゴーンは現在ルノーのドライバーを務めているニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツに満足していることをほのめかしながらも、ルノーとしては自分たちの主要マーケットにおいての注目度アップにつながるドライバーがいることがベストだと示唆している。
「そのためにはフランス人ドライバーがいればいいだろうし、ロシア人ドライバーもいいね。中国人ドライバーなら最高だよ。そうすれば13億人もの消費者の注目を集めることができるからね」
そう語ったゴーンは次のように付け加えた。
「だが、勝てるドライバーを探す必要があるわけだし、これは常に難しい問題だね」