アルファロメオがザウバー買収に本腰を入れて動き出したようだとのうわさがささやかれている。
■フェラーリとの関係強化が進むザウバー
2017年6月に前チーム代表のモニシャ・カルテンボーンを更迭し、同7月にフレデリック・バスールを新チーム代表兼CEOとして迎えたザウバーだが、その後今年からエンジン供給を受けることになっていたホンダとの契約を破棄し、フェラーリとの関係強化に動いていた。
そして、その結果フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネが最高経営責任者を務めているフィアット・クライスラー傘下にあるアルファロメオをタイトルスポンサーに迎えていた。
フェラーリとのパイプがかつてないほどに強くなったザウバーは今季フェラーリの育成ドライバーであるシャルル・ルクレールをF1デビューさせている。
さらに、今年5月には昨年ザウバーに加入したばかりだったテクニカルディレクターのヨルグ・ツァンダーが離脱したが、その後任としてフェラーリでチーフデザイナーを務めているシモーネ・レスタが迎え入れられることが決定している。レスタは正式には7月1日付でザウバーに移籍することになっている。
■ザウバーのオーナーが突然交代
そして、このほどザウバーが本拠を構えるスイスの『Handelszeitung(ハンデルスツァイトゥング)』が報じたところによれば、ザウバーのオーナーが変わったようだ。
これまでザウバーのオーナーだったのは2016年7月にチームを買収したロングボウ・フィナンス社だったが、すでにオーナーシップはイスレロ・インベストメント(Islero Investments)という投資会社に移ったという。
ロングボウ・フィナンス社の会長を務めるパスカル・ピクシーはその記事の中で「イスレロ・インベストメントがロングボウ・フィナンスのポジションを引き継いだ」と語り、この報道を認めている。
■ゆくゆくはアルファロメオのワークスチームに?
そして、今回のチームオーナー交代劇は、アルファロメオが最終的にザウバーを完全買収するために布石として行われたものではないかとのうわさが強くささやかれている。
『Handelszeitung(ハンデルスツァイトゥング)』によれば、ザウバーのスタッフ代表がマラネロにあるフェラーリ本部を訪問する予定が組まれているという。
だが、ピクシーは次のように主張している。
「ザウバーは当面は独立系チームとしてとどまることになるだろう」