レッドブルの首脳たちが、ダニエル・リカルドはメルセデスやフェラーリへ移籍すべきではないと主張した。
今季いっぱいでレッドブルとの契約が切れるリカルドだが、メルセデスあるいはフェラーリへの移籍も考えていると言われており、まだレッドブルとの契約延長交渉も保留にしている状態だ。
■レッドブルのリーダーはリカルド
そのリカルドは先週末に行われたF1モナコGPでは新コースレコードタイムでポールポジションを獲得すると、決勝ではマシントラブルを抱えながらもトップチェッカーを受けて見せた。
一方、チームメートのマックス・フェルスタッペンはフリー走行3回目で致命的なミスを犯してF1マシンを大破させてしまい予選に出走することができないという事態を招いてしまっていた。
メルセデスのルイス・ハミルトンはモナコでのレース後にリカルドについて次のように語っていた。
「彼の稼ぎが(フェルスタッペンよりも)少ないことは知っているけれど、彼の方がよくやっているよ。現時点では彼がレッドブルのリーダーだ」
事実、今季ミスが多いフェルスタッペンが現在ドライバーズランキング6番手に位置しているのに対し、リカルドはトップのハミルトンから38ポイント差の3番手につけている。今後の展開次第ではまだ十分に今季のF1タイトルを狙える位置にいると言えるだろう。
■リカルド残留を熱望するレッドブル
当然ながら、レッドブルも来季以降もリカルドが残留することを望んでいる。レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは次のように語った。
「ダニエルはこのチームが持つ力を知っているし、このチームが彼によく合っていることも分かっている。今後数か月のうちにすべての問題を片づけたいと望んでいるよ」
さらに、レッドブルのモータースポーツアドバイザー職にあるヘルムート・マルコも、リカルドにはメルセデスやフェラーリへ行くメリットはないと主張している。
「我々に関しては何も変わらないよ」
『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったマルコは次のように続けた。
「我々は彼をキープしたいと思っているし、ダニエルもそれは分かっている。どうして彼がわざわざナンバー2ドライバーになるためにメルセデスあるいはフェラーリへ行く必要があるんだい?」
「我々のところにいれば、ダニエルは同じマシンが提供されて平等な扱いを受ける。そしてチームオーダーもない。そのことも彼は分かっていると私は思うよ」
そう語ったマルコは、リカルドとの新たな契約を「可能な限り早く」結びたいと思うと付け加えた。