第102回インディ500を前年のチャンピオン佐藤琢磨が次のように振り返った。
■第102回インディ500、連覇ならず
佐藤琢磨(32位)
「ジェイムズ・デイビソンはスピードが上げられずに苦しんでおり、全速力で走っている私との速度差が大きかったため、彼のマシンを避けることができませんでした。彼の存在に気づいてアクセルを戻し、ブレーキまで踏んだのですが、間に合いませんでした。
あのようなエアポケットに入ってしまっては空気抵抗がなく、一気に吸い寄せられてしまうのです。どちらにとっても不運なアクシデントでした。私としてはチームとファン、そしてサポーターに対して申し訳なく感じています。
あの時は16番手を走っていたのですが、ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)とともに集団の先頭へと追いついて行っていたんです。彼がデイビソンに追いつき、横に並んだのが見えました。
おそらくあの時、デイビソンはマシンをコントロールしきれない状況になっており、アクセルを戻したけれどレーシングラインから外れてしまったんです。彼は大きく減速し、こちらは全力で走っていたため、そのスピード差は非常に大きく、避けきれなかったんです。本当に残念です。
次のデトロイトは昨年レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングがダブルヘッダーの2戦両方で勝ったサーキットですから、今年もいい走りができることと期待をしています。今回のレースから気持ちを早く切り替えて、デトロイト、そしてシーズンの中盤戦以降に臨みたいと思います」。