シャルル・ルクレール(ザウバー)は間違いなく将来F1チャンピオンとなるだけの素質を持っている。
そう語ったのはザウバーでトラックエンジニアリング責任者を務めるスペイン人エンジニアのセビ・プホラールだ。
2016年のF1第15戦シンガポールGPからザウバーでの職務を開始したプホラールだが、その前はトロロッソに在籍しており2015年に17歳の若さでデビューしたマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)の担当エンジニアを務めていたことでも知られている。
■ルクレールは偉大なドライバーたちと同じ資質を持っている
そのプホラールは今年ザウバーからF1デビューを飾った20歳のモナコ出身ドライバーについて『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語った。
「彼はチャンピオンとなる可能性を持っている。間違いないよ」
「彼は自分自身に非常に多くを課すやり方をするが、私はほかにも彼のようなドライバーを見てきた。彼はすべてのことを最大限に行おうとするし、そうでないと満足しないんだ。そして彼は自分の回りにいる者たちにも同じことを求めるんだ」
「彼らのような者たちが最終的に勝利を得るんだ。彼らは常に限界を目指しているからね」
「彼はほかの偉大なドライバーたちと同じものをたくさん持っているよ。比較するつもりはないがね。私に言えることは、もしクルマが改善されれば彼は素晴らしい結果を残すだろうということだ」
■将来はフェラーリ加入が期待されるルクレール
2017年のF2チャンピオンであるルクレールはフェラーリの育成ドライバーであり、将来はフェラーリのシートに座ることになるだろうと言われている。
昨年まで最下位が定位置だったザウバーでデビューしたルクレールは第4戦アゼルバイジャンGPで6位に入賞すると続く第5戦スペインGPでも10位に入り、2戦連続でポイントを獲得する活躍を見せている。
もしルクレールがフェラーリのように勝てる力があるクルマに乗れば勝利することもできると思うかと尋ねられたプホラールは「イエス」と答え、次のように続けた。
「確かに最初のいくつかのレースで彼はミスを犯した。だが、それは普通のことなんだ。圧倒的勝利を飾ったF2から(F1に)やってきたら、そこでは誰もがチャンピオンなんだからね」
「だから、最初はショックだよ。“どうやってあのドライバーは自分と同じように速く走っているんだ?”と考えることになる。だが、このタイプのドライバーは、自分の可能性を制御する方法さえ分かってしまえば、すべてはそこから始まっていくものなんだ」
そう語った45歳のプホラールは次のように付け加えた。
「ザウバーは彼がF1をスタートすることができた最高の場所だよ」