マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンが、将来的にF1以外のカテゴリーに参戦する可能性を示唆した。
マクラーレンでは昨年、フェルナンド・アロンソをインディ500に参戦させるために急きょインディカーの名門チームであるアンドレッティ・オートスポーツと提携し、マクラーレン・ホンダ・アンドレッティというチーム名で参戦を果たしていた。
■F1予算制限に応じてほかのカテゴリー参戦も検討
アメリカ人であるブラウンは、マクラーレンにとってアメリカは“重要な市場”であると認め、次のように語った。
「現在我々はF1の予算制限に関する評価を行っており、それによってほかのレーシング・シリーズに参戦することを検討することが可能となるかどうかを見極めようとしているところだ」
ブラウンが言及したのは現在のF1オーナーであるリバティ・メディアがF1チームの予算に上限値を設定するという方針を打ち出していることだ。これは“バジェットキャップ”と呼ばれている。
仮に本来準備できるF1予算がこの上限値を上回るようであれば、その余った資金でほかのカテゴリーに進出することも可能になるだろうというのがブラウンのもくろみのようだ。
■ル・マンにも意欲を示すブラウン
だが、ブラウンがターゲットとしているのは必ずしもアメリカで行われるシリーズだけではないようだ。
アロンソは今年のインディ500挑戦は見送り、ル・マン24時間レースを擁するWEC(世界耐久選手権)にF1とかけもちでフル参戦することになっている。そしてブラウンもル・マン24時間にも興味を抱いているようだ。
「もしル・マンに参戦して勝利することができれば面白いだろうね」
そう語ったブラウンは次のように付け加えている。
「我々の株主たちもこのアイデアを気に入ってくれている。財政的に実行可能である限り、このブランドにとって意味のあることだし、サーキットで成功を収めることもできるだろう」