元F1ドライバーのジャン-エリック・ベルニュが、ベルギーの『La Derniere Heure(デルニエール・ウール)』とのインタビューの中で2018年F1シーズン序盤に関していくつかのコメントを行った。
かつてレッドブルの育成プログラムに所属していたベルニュは2012年にジュニアチームのトロロッソでF1デビューを果たした。しかし、3年目のシーズンとなった2014年にはその年にF1デビューを飾ったチームメートのダニール・クビアトよりもいい成績を残すもそのシーズン限りでシートを失うという結果に終わってしまった。
ベルニュはその後2015年から2016年までフェラーリのテストドライバーを務めるとともに、それと並行してフォーミュラEへの参戦を開始。
現在フォーミュラEとWEC(世界耐久選手権)を主な戦いの場としているベルニュは、2018年シーズンにはフェラーリからF1チャンピオンが誕生する可能性が高いと考えているようだ。
■もし誘われてもF1には復帰しない
「僕はもうフェラーリでの仕事はしていないけれど、今シーズンは彼らのものになると確信しているよ」
そう語ったベルニュは、自分はもはやF1には未練はないと次のように続けている。
「F1を離れたことを後悔してなどいないよ」
「もしブレンドン・ハートレー(トロロッソ)のように復帰しないかと誘われても、僕だったらそれを受け入れなかっただろうね」
「ハートレーが何を得たかと言えば、1年か、最大でも2年の契約だよ。その後彼はどうするんだろうね?」
「僕にとっては、同時に2つの選手権で戦うチャンスのほうがずっと魅力的なんだ」
■フェルスタッペンには冷静さが必要
28歳のベルニュは、自分と入れ替わりに2015年にトロロッソでF1デビューを飾ったマックス・フェルスタッペンについて質問されると、次のように語っている。
「マックスはすごく才能があり、多くのリスクを負うユニークなドライバーだよ。これまで彼はラッキーだったんだ。百にひとつの追い抜きをうまくやり遂げることができていたからね。今はそれがうまくいっていないんだ」
「もし彼がもう少し落ち着いて、レースを完走するという一番重要なことに集中できれば、彼は本来自分がいるべき位置、つまりリーダーたちのグループに入ることができるだろう」
「だけど、今の彼は本来なら避けられたはずのミスをあまりにも多く犯しているね」
■マクラーレンは大きなプレッシャーを抱えている
ベルニュはさらに、今季も苦しい状況に置かれているマクラーレンについて次のように語っている。
「レースに勝利できているチームと同じエンジンを使っているにもかかわらず、ホンダと組んだトロロッソの後ろにいるようでは懸念すべきだね」
「僕は、マクラーレンはものすごく大きなプレッシャーを抱えているんだと思う」
「フェルナンド(アロンソ)が僕に言ったんだ。チームはバルセロナ(スペインGP/13日決勝)に向けて多くの新しいパーツを準備しているとね。それはストフェル・バンドーンにとってもいいことだろうね」
「もし彼がメルセデスあるいはフェラーリにいたら、彼もレースで勝利できるはずだ。彼はベッテルあるいはハミルトンにも決して劣っていないよ」とベルニュは結んでいる。