レッドブルでは今後チームオーダーを発令することも検討しているようだ。
前戦F1アゼルバイジャンGP決勝ではマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドが激しい4位争いを繰り広げた末、最後には両者がクラッシュしてリタイアするという最悪の結末を迎えていた。
■また同じことが起きればチームオーダー発令もやむなし
レッドブルのクリスチャン・ホーナー(チーム代表)やヘルムート・マルコ(アドバイザー)といった首脳陣はこの同士打ちは受け入れられるものではないと語ったものの、今後もこれまで通りドライバーたちに自由にレースをさせるという方針を変えるつもりはないと示唆していた。
だが、ここへきてレッドブルの姿勢に変化が生じてきているようだ。
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』はマルコが次のように語ったと報じている。
「実際のところ我々はそうしたくはないが、今度また同士打ちが起きたらチームオーダーを出さざるを得なくなるだろう」
■フェルスタッペンの方が重罪だとラウダ
アゼルバイジャンGP決勝で起きたレッドブルの同士打ちについて、メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダはその責任の70%はフェルスタッペンの方にあると指摘している。
「彼(フェルスタッペン)はジグザグ走行していた」
『Bild(ビルト)』にそう語ったラウダは次のように付け加えている。
「あれはまったく無意味だ。彼は学ぶことを知らないね」
■フェルスタッペンの攻撃的スタイルを評価するマルコ
2015年に17歳でF1デビューを飾ったフェルスタッペンに関しては“第二のセナ”であるとの高い評価もあるものの、あまりにも攻撃的過ぎるドライビングスタイルには批判的意見も少なくない。
だが、マルコはフェルスタッペンと2020年まで契約を延長したことを後悔してなどいないと次のように主張している。
「我々は彼のスピードと攻撃的姿勢を評価して契約をしたんだ。であれば、時として火花が飛ぶようなことがあるという事実も受け入れる必要がある」
■リカルドとの関係に問題はないとフェルスタッペン
これまでもたびたびチームメートのリカルドときわどい戦いを繰り広げてきたフェルスタッペンだが、今回のクラッシュによってお互いの関係にヒビが入るようなことはないと主張している。
「僕たちはクラッシュのあとですぐに話し合ったんだ。あれによって僕たちのいい関係に変化が生じるなんて想像もできないよ」
『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「僕たちがお互いに争ったのはこれが初めてではなかったし、ひとつの例外を除けば、いつもすべて順調に進んでいたよ。事故が起きる前の僕たちの戦いは厳しいものだったけれど、常にフェアだった」
フェルスタッペンはさらに、次戦F1第5戦スペインGP(13日決勝)に向けても「前向きな気持ち」で臨むつもりだと次のように語っている。
「スペインではクルマにすごくたくさんの改良パーツを投入することになる。だからあそこでは僕たちはすごく競争力を示すことができるはずだと考えているよ」