日産自動車株式会社は20日、レーシングドライバーの井原慶子を社外取締役に選任すると発表した。
日産は19日の取締役会において、WEC(世界耐久選手権)などで活躍してきたレーシングドライバーの井原慶子を社外取締役として選任することを決議した。井原は6月末開催予定の定時株主総会の承認を経て日産の取締役に就任することになる。
井原は大学時代にレースクイーンを経てレーシングドライバーへ転身、ル・マン24時間レースやWECなど海外でも活動。FIA(国際自動車連盟)ウィメン・イン・モータースポーツの委員にもなるなどレーシングドライバーを枠を超えて活躍してきた。
日産の広報は「レーサーとしての経験や経歴が、取締役の多様性に貢献する」としており、レーシングドライバーが自動車企業の取締役に選任されるのは極めて異例だ。
他に豊田正和氏が社外取締役、池田鉄伸氏を監査役として新たに選任する。現取締役の松元史明氏と中村公泰氏は、6月末の定時株主総会終結のときをもって退任する。
日産はこれで社外取締役が3名となり、取締役会の3分の1が独立社外取締役で構成されることになる。
これにより、日産の取締役は以下になる予定だ。
カルロス・ゴーン(取締役会長)
西川廣人(代表取締役・最高経営責任者)
グレッグ・ケリー(代表取締役)
坂本秀行(取締役)
志賀俊之(取締役)
ベルナール・レイ(取締役)
ジャンバプティステ・ドゥザン(社外取締役)
井原慶子(社外取締役・新任)
豊田正和(社外取締役・新任)
ベルナール・レイは2007年、ルノーF1チームのプレジデントを務めた経験もある。