F1ではコース上でのオーバーテイク(追い抜き)を増加させるための取り組みに今後も力を入れていくことになるようだ。
近年F1開幕戦の舞台となっているオーストラリアのアルバート・パーク・サーキットはオーバーテイクが難しいサーキットとして知られているが、今年は追い抜き補助システムであるDRS(可変リアウイング)を作動できるゾーンをこれまでの2か所から3か所に増やしたものの、やはりコース上でのオーバーテイクがほとんど見られないという結果に終わっている。
だが、第2戦バーレーンGPと第3戦中国GPではかなりコース上でのバトルが展開され、見応えのあるレースとなっていた。
■2019年に向けて空力ルール変更の可能性も
だが、今週F1の意思決定機関のひとつであるストラテジー・グループの会議が行われ、そこでは今後さらにオーバーテイクを増やすために2019年にF1カーの空力関連ルールを変更する可能性について協議されたという。
ストラテジー・グループの会議結果を受け、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は「チームとの協議のうえ、FIA主導のもとで行われている調査が終了した時点で」ルールを変更するという決定がなされることになると認めている。
■今後もオーバーテイク問題への取り組み継続が必要
F1競技委員長を務めるFIAのチャーリー・ホワイティングも、バーレーンや中国ではまずまず見応えのあるレースが展開されたとは言え、F1では今後もオーバーテイク増加に関して研究を進めていくことが必要だと考えているようだ。
「私はこの話題に関する話し合いを続けていくべきだと考えている」
そう語ったホワイティングは次のように付け加えた。
「2戦連続でいいレースとなったが、私の考えではオーバーテイクが困難だという問題が依然としてあるのは明白だ。だから、これについての取り組みを継続していく必要がある」