レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2014年から最強チームの座に座り続けてきていたメルセデスの時代に今年ついに終止符が打たれることになるかもしれないと考えている。
●【画像:レース結果】2018年F1第3戦中国GPのタイム差、周回数、ピット回数
■メルセデスに衰退のきざし
先週末に行われた今季のF1第3戦中国GPではレッドブルのダニエル・リカルドが大逆転勝利を飾った。開幕戦と第2戦はフェラーリのセバスチャン・ベッテルが勝利しており、4年連続F1チャンピオンチームであるメルセデスは今季まだ1勝もあげることができていない。もちろんこれは2014年以降初めてのことだ。
1996年のF1チャンピオンであるデーモン・ヒルは中国GP決勝後に次のように語っている。
「栄枯盛衰は世の習いだが、メルセデスが衰え始めているのかもしれないね」
■勝ち続けるのは困難だとレッドブルのボス
開幕戦オーストラリアGPこそルイス・ハミルトンが圧倒的な強さでポールポジションを獲得したメルセデスだが、第2戦バーレーンGPと先週末の中国ではフェラーリが予選で最前列を占める強さを見せていた。気温の高いバーレーンで強かったフェラーリが、気温がかなり低かった上海でもメルセデスを上回ったのだ。
さらに、ここまでのレースではメルセデスの方に戦略ミスも目立つ結果となっている。
「我々のスポーツでは勝利を重ねることがだんだん難しくなるのは避けられないことだし、しばらくは勝てなくなることだってある」
上海でそう語ったホーナーは次のように付け加えた。
「メルセデスは非常に速いクルマを手にしているが、ここまで1勝もできていないというのは驚きだね。だが、概して、我々のスポーツはかなり周期的でもあるんだ」
■冷静を保つことが重要だとヴォルフ
今年通算5回目のF1ドライバーズタイトル獲得を目指しているハミルトンは中国GP決勝後に次のように語った。
「何が起きているのか分からないよ。メルボルン(開幕戦)以来、僕たちは後手に回っているね」
だが、メルセデスを率いるエグゼクティブディレクターのトト・ヴォルフは、これでチームがパニックに陥るようなことがあってはならないと次のように語っている。
「我々には冷静を保ち、知恵を出し合って問題を解決することが必要だ。F1は何から何までそうだが、複雑なものなんだ」