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【決勝レポート】ベッテルが2連勝!トロロッソ・ホンダが4位!/F1バーレーンGP

2018年04月09日(月)3:01 am

2018年F1第2戦バーレーンGPが4月8日(日)、バーレーン・インターナショナル・サーキット(1周/5.412km)で3日目を迎え、現地時間18時(日本時間24時)から行われた決勝でフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝した。今季2勝目、通算49勝目。

●【写真:レース結果】F1第2戦バーレーンGPのタイム差、周回数、ピット回数

■レッドブルの2台に不運

フェラーリ勢が最前列に並んでスタートした決勝だが、ポールポジションからスタートしたベッテルはその位置をキープするものの、3番グリッドからうまいスタートを決めたメルセデスのバルテリ・ボッタスが2番グリッドからスタートしたキミ・ライコネンを追い抜き2位に浮上する。

後方では11番グリッドからスタートしたトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーとフォース・インディアのセルジオ・ペレスが接触。その後ハートレーに10秒ペナルティーが科された。

13番手からスタートしたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が順位を上げ、9番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)をオーバーテイク。15番グリッドからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンもハミルトンを追い抜くがこのときにフェルスタッペンの左リアタイヤがハミルトンのクルマに接触してしまう。

その直後フェルスタッペンの左リアタイヤがバーストしてしまい、フェルスタッペンは3輪状態でなんとかピットまでクルマを持ち帰ろうとする。

ところがこれとほぼ同時にレッドブルのダニエル・リカルドがコース脇にクルマを止めてしまう。どうやら電気系のトラブルが発生したようだ。

ここでVSC(バーチャルセーフティカー)が導入され、フェルスタッペンもその間になんとかピットにたどり着いて新しいタイヤを装着する。ところがいったんコースに戻ったフェルスタッペンだが、その直後にコース脇にクルマを止めてしまった。

■ハミルトンには抜かれるもトロロッソ・ホンダが中団トップの力を発揮

レース序盤にレッドブルの2台が消えるという思いもよらぬ展開となったが、これで5番グリッドからスタートしたトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが4番手に浮上する。

その後ハミルトンがどんどん順位を上げ、8周目にはついにガスリーをとらえて4番手に上がった。ハミルトンからは徐々にギャップを広げられていったガスリーだが、後方を走行するハースのケビン・マグヌッセンとのギャップも少しずつ開き始めるなど、期待以上のパフォーマンスを見せた。

■メルセデスが1回ストップ作戦でフェラーリに対抗

レースが15周目に近づくころからピットに入ってタイヤ交換を行うドライバーが出始め、コース上の順位が変動し始める。トップ集団では19周目にまずトップを走行していたベッテルがピットに入り、スーパーソフトタイヤからソフトタイヤに交換する。この時点でまだ38周を残しており、ベッテルは2回ストップ作戦をとるであろうことが想定された。

翌20周目にはライコネンもピットインし、ハミルトンがここで暫定2番手の位置に浮上する。そして21周目にボッタスがピットに入り、ミディアムタイヤに履き替えてベッテルの後ろでコースに戻る。ボッタスは1回ストップで乗り切り、2回ストップのベッテルの前に出る作戦だ。

レースが25周目に近づいたころにはベッテルが暫定トップの位置を走るハミルトンの背後に迫る。だが、ハミルトンはチームメートのボッタスを援護するためにベッテルの頭を押さえ、この間にボッタスがベッテルとのギャップをつめていく。

しかし、26周目にベッテルがハミルトンをオーバーテイクして前に出ると、ハミルトンも次の周にピットイン。ボッタス同様ミディアムタイヤに履き替えて4番手でコースに戻った。

■またもライコネンに痛恨のピット作業ミス

レースが進み、36周目にライコネンが2回目のピットインを行う。ところがこのときピット作業にミスが発生。タイヤ交換がうまくいかないままピットアウトしたライコネンはそのままピットロードにクルマを止め、そこでリタイアとなってしまった。

ライコネンは金曜日に行われたフリー走行2回目でもタイヤの装着ミスでクルマを止めた経緯がある。そのときはグリッド降格ペナルティーは避けられたものの、大事な決勝でまたもミスが発生し、リタイアを余儀なくされることとなってしまった。

■ガスリーは4番手に浮上

38周目にはそれまで5番手を走行していたガスリーが2回目のピットイン。ガスリーはスーパーソフトタイヤに交換してミディアムタイヤを履いたアロンソの後ろ6番手でコースに復帰する。この段階では4番手を走行するルノーのニコ・ヒュルケンベルグはもう一度タイヤ交換を行うことが想定されたが、アロンソはもうピットインを行わずに最後まで走り切る作戦かと思われた。

だが、ガスリーが見る見るうちにアロンソとのギャップを縮め、このままコース上でトロロッソがマクラーレンをオーバーテイクするシーンが見られるかと思われた。だがアロンソは40周目にヒュルケンベルグと同時にピットイン。もう一度タイヤを交換する作戦に切り替えた。ガスリーはこれで4番手に浮上する。

■終盤ボッタスがベッテルに肉薄

レース後半にもう一度ピットインしてタイヤを交換する予定だったベッテルだが、そうすればみすみすボッタスにトップの座を明け渡すことが確実のため、そのままソフトタイヤで最後まで走り切る作戦に変更する。

だが、レースが終盤に向かうとやはりベッテルのペースが下がり始め、ボッタスがコース上での逆転を目指してギャップをどんどん縮めにかかる。そしてレースが残り5周となったころにはボッタスがかなりベッテルに接近してくるが、ベッテルもなんとかギャップを維持しようと懸命の走りを見せる。

■ベッテル2連勝、トロロッソ・ホンダは歓喜の4位

最後にはボッタスがテール・トゥ・ノーズ状態でベッテルを追い抜くチャンスをうかがうが、ベッテルもすきを見せず、ついにそのまま先頭でチェッカーフラッグを受けた。ベッテルは開幕戦から2連勝を達成。5年ぶりのF1ドライバーズタイトル獲得に向けてさらに一歩前進を見せた。

そして、ライコネンのリタイアによって順位を上げたガスリーが危なげなくポジションをキープしてF1キャリア初のポイント獲得を4位で達成するという見事な結果を残した。トロロッソ・ホンダのピットウォールではエンジニアたちがまるで優勝したかのように喜びを爆発させていた。

11番グリッドからスタートしたトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーはレース開始早々に起きた接触事故により10秒ペナルティーを受けるという不運もあり、一時は最後尾にまで順位を落としたが、最終的には13位にまでばん回してレースを終えている。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2位/バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)
3位/ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
4位/ピエール・ガスリー(トロロッソ)
5位/ケビン・マグヌッセン(ハース)
6位/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
7位/フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
8位/ストフェル・バンドーン(マクラーレン)
9位/マーカス・エリクソン(ザウバー)
10位/エステバン・オコン(フォース・インディア)

2018年F1第3戦中国GPは4月13日(金)の現地時間10時(日本時間11時)に開幕。決勝は4月15日(日)の現地時間14時10分(日本時間15時10分)にスタートする。

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