今年のF1グランプリのうちモナコGP(5月27日決勝)とロシアGP(9月30日決勝)ではこれまで通りグリッドガールたちが決勝開始前のホームストレートに彩りを添えることになるかもしれない。
F1では決勝開始前にグリッドガールと呼ばれる女性たちがドライバーの名前やカーナンバーが入ったプラカードを持ってレースに華を添えるのが伝統的儀式となっていた。
だが、今シーズンを迎えるにあたってF1オーナーのリバティ・メディアはこのグリッドガールを廃止することを決定。その代わりにグリッドキッズと呼ばれる子供たちが国歌演奏時にドライバーの脇に立つことになっている。
■グリッドガール廃止は間違い
だが、このほどモナコGPの主催責任者を務めるミシェル・ボエリがF1有数の伝統レースであるモナコGPではこれまで通りグリッドガールを起用するつもりだと地元の『Monaco-Matin(モナコ-マタン)』紙に次のように語った。
「我々とリバティ・メディアの間には何の問題もないよ。グリッドガールの件を除けばね」
「彼女たちは登場するよ。グリッドにね。だが、プラカードを持つことはない。彼女たちは少なくともコミュニケーション担当ホステスを務めることになる」
「彼女たちは美しいし、カメラはまた彼女たちを追うことになるだろうね」
ボエリは、リバティ・メディアがグリッドガールはもはや近代的な社会規範にはそぐわないものだと説明したことに対し、それはまったく違うと次のように続けた。
「アメリカの友人たち(リバティ・メディア)は、それが女性の感情を傷つけるだろうと考えている。だが我々のホステスたちはモデルをこなし、宣伝スクールにも行っており、いい収入を得ているよ」
「一体全体どうして30人の女性たちが生計を立てるのを止めさせなくてはならないんだい?」
とは言え、モナコでは2015年にグリッドガールに替えてグリッドボーイを登場させて不評を買ったという経緯もある。
■F1には子供より美しい女性がふさわしい
また、ロシアGPのレース主催者であるドミトリー・コザックも9月に開催されるソチでのレースには女性をグリッドに立たせたいと考えている。
「サッカーには子供たちがよく似合うだろう。だが自動車産業の世界には常に女性がいたし、まさにそのほうがふさわしかったよ」
「もしリバティとの間で合意に達することができれば、我々はこの伝統を復活させたいと思っているよ」
そう語ったコザックはほほ笑みを浮かべながら地元ロシアのメディアに次のように付け加えた。
「何より、我々の女性たちは最高に美しいからね」