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「フェラーリの脅しを甘く見るな」とメルセデスのボス

2018年03月21日(水)18:28 pm

「フェラーリがF1撤退を示唆していることを甘く見てはならない」

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)とF1オーナーのリバティ・メディアに対してそう警鐘を鳴らしたのはメルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフだ。

現在、F1チームたちはそれぞれがFIAとF1商業権管理組織であるFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)との間にコンコルド協定と呼ばれる契約を結んでおり、それは2020年に満期を迎えることになっている。現在の契約にはPU(パワーユニット)と呼ばれる現行F1エンジンを継続使用することや、F1収益金の分配に関する事項が定められており、2020年までは原則としてこれらに関して大きな変更を行うことはできない。

そして、昨年F1新オーナーとなったリバティ・メディアが中心となり、現在2021年以降に導入する新制度に関する検討が行われている。すでに新F1エンジン規格に関しては2017年10月末に基本案が提示されており、さらに収益金分配ルールの見直しや、F1チームの年間予算に一定の上限値を設けるといった案が検討されていることも明らかとなっている。

■F1撤退はフェラーリのはったり?

フェラーリやメルセデスなどはそのリバティ・メディア方針に反対の姿勢を示しているが、とりわけフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネは2020年限りでのF1撤退をちらつかせるなど、強固な姿勢をとっている。

だが、F1関係者の中には、フェラーリがF1撤退をほのめかして物事が自分たちに有利に展開するよう仕向けたことはこれまでにもあったし、今回もそのときと同様に本気の脅しではない、と受け止めている者も少なくないようだ。

■フェラーリのF1撤退は単なる脅しではない

だがヴォルフは、今回ばかりは以前とは状況が違うと考えている。

「彼(マルキオンネ)はフェラーリにとって大切な舞台であるF1がどのようなものでなくてはならないかということについて明確な考えを持っているんだ」

「もし彼がそのブランド(フェラーリ)にとって有益なものではないと考えたなら、彼はいとも簡単に、後悔の念など抱かずにスイッチをオフにしてしまうだろう」

『formel1.de』にそう語ったヴォルフは、リバティ・メディアやFIA会長のジャン・トッドに対して何か助言はあるかと尋ねられると次のように答えている。

「マルキオンネとけんかを始めるようなことはするべきじゃない。F1にはほかの何よりもフェラーリが必要なのだからね」

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