マックス・フェルスタッペンが、自分はレッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコにとっての“新プロジェクト”だと認めた。
かつて2010年から2013年にかけてセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)を擁して4年連続でF1ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを独占したレッドブルだが、現在のPU(パワーユニット)が導入された2014年以降はタイトルから見放されてしまっている。
現在のフェルスタッペンのチームメートであり、2014年からレッドブルのドライバーを務めているダニエル・リカルドは契約が今季までとなっており、2019年に向けてこのままチームにとどまるのか、あるいはメルセデスAMGもしくはフェラーリへ移籍することになるのか、現時点では不透明な状態となっている。
■チームは自分に期待しているとフェルスタッペン
そんな中、フェルスタッペンはレッドブル首脳のマルコが第二のベッテルとして自分をF1チャンピオンに育て上げたいと思っているのは明らかだとドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「僕は彼にとっての新プロジェクトなんだ。彼はベッテルの物語をもう一度実現させてF1タイトルを勝ちとりたいと思っているのさ」
■タイトルが目の前にあればドライビングスタイルも変わる
17歳という若さでF1デビューを飾ったフェルスタッペンもすでに20歳となっている。だが、時として彼が見せる攻撃的なドライビングスタイルはまだF1チャンピオンになるにはふさわしくないという声も聞かれる。
だが、フェルスタッペンはこうした見方に対して次のように反論した。
「タイトルを争うような状況では、僕もリスクはあまり負わないよ。失敗をしてしまうよりも2位になった方が目標に近づくことができるからね。心理的にアプローチの仕方が異なるんだ」
「昨年の僕はどんな犠牲を払っても勝ちたいと思っていた。なぜなら、僕には失うものなどなかったからね。だけど、もしF1チャンピオンになるためにはどうするべきなのかということは僕もよく分かっていると思っているよ」
■今年そのチャンスが来るかどうかは分からない
F1関係者の中には、今年フェルスタッペンがF1ドライバーズタイトル争いにからんでくる可能性もあると考えている者もいる。
だが、フェルスタッペン本人は現時点ではまだ本当にそうなるかどうかは分からないと母国オランダのテレビ局『Ziggo Sport Totaal(ジッホ・スポルト・トタール)』に次のように語った。
「望んでいるのは、昨年よりももっと一貫性のあるシーズンになることさ」
「故障が大きく減るといいね。可能であればまた勝利したいし、初めてのポールポジションがとれればうれしいだろうな」
■最年少チャンピオン記録にこだわりはない
これまでも数々のF1最年少記録を更新してきたフェルスタッペンだが、近いうちにベッテルが持つ最年少F1チャンピオン記録(23歳134日)を更新する可能性が高いとも言われている。
だが、フェルスタッペン本人はその記録のことは気にしていないと主張している。
「僕はその記録がセバスチャンにとって非常に重要なものだってことは知っているよ。もし僕が更新できればうれしいだろうけれど、記録は僕の人生においてそれほど重要なものじゃないんだ」
そう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「いつの日か僕がF1チャンピオンになれさえすれば、それが僕にとっては一番重要なことだよ」