元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、今年のホンダは昨年までとは違うと考えている。
2015年から昨年までマクラーレンにワークスPU(パワーユニット)を供給していたホンダだが期待されたような結果を残すことができず、マクラーレンから契約を解除されてしまった。
今年からレッドブルのジュニアチームであるトロロッソにPU供給を開始したホンダだが、バルセロナで行われた公式シーズン前テストでは予想以上の信頼性とパフォーマンスを発揮することができたと言っていいだろう。
■田辺氏のF1プロジェクト参加を喜ぶベルガー
ホンダPUの信頼性とパフォーマンスが向上した背景にはさまざまな要因があるだろうが、ベルガーはホンダがF1プロジェクト組織体制に手を加えたこともそのひとつだと考えているようだ。
ホンダでは2018年シーズンを迎えるにあたり、昨年までプロジェクト責任者を務めていた長谷川祐介氏にかえてF1経験の長い田辺豊治氏を新たにテクニカルディレクターに据えていた。
1990年から3年間マクラーレン・ホンダのドライバーを務めていたベルガーは、田辺氏のことについて母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「ホンダの新テクニカルディレクターになったかつて僕を担当していたエンジニアと会ったときには笑みがこぼれたよ。彼は3年間僕のクルマを担当していたんだ」
■ホンダの成功を想像できる
ベルガーは、田辺氏をリーダーに迎えたホンダF1プロジェクトはトロロッソとうまくやれるはずだと次のように続けた。
「彼は本当に優秀だよ。だからフランツ・トスト(トロロッソ/チーム代表)とレッドブルの後押しを得て彼ら(ホンダ)がトロロッソとうまくやっていけるだろうと僕には想像できるよ」
「ホンダが信頼性をうまく向上できたのはいい兆候だ」
マクラーレン・ホンダ時代に通算3勝をあげたベルガーは、ホンダについて次のように付け加えている。
「素晴らしいスポーツの文化を持つ会社だよ」