ルノーの特別アドバイザーを務めるアラン・プロストが、今年のルノーF1は特に具体的な目標を設定していないものの、表彰台を獲得できるチャンスはあるだろうとの見方を示した。
2016年にフルワークスチームとしてF1挑戦を再開したルノーだが、今季はいよいよ3シーズン目を迎える。
2月下旬から2回に分けて合計8日間で行われたバルセロナでのシーズン前テストではかなりいいパフォーマンスを発揮したルノーが、今季は3強チーム以外のチームの中ではトップ争いを繰り広げることになりそうだと考えている者も多いようだ。
■3強チームには追いつけないまでも表彰台の可能性はある
だが、現役時代に4回F1チャンピオンとなった経験を持つプロストは母国フランスの『Nice Matin(ニース・マタン)』紙に次のように語った。
「2018年には我々も進歩できるだろうし、徐々に強くなっていくだろう」
「理論的には、3強チームは大きなアドバンテージを保っているし、彼らをとらえるのは難しいだろうね」
「だが、シーズン中盤までには新しいパーツも投入されることになるし、決して我々が表彰台に上る可能性を除外することはできないよ」
■勝利を目標として掲げることはしない
そう語ったプロストだが、まだルノーとして勝利をあげるというような目標は設定していないと次のように続けた。
「何か特定の目標を掲げても意味のないことだと思っている。自動車レースではそうしたからといってうまくいくわけではないからね」
「チームは再構築を継続しているところで、新しい社員もたくさん増えつつある。そしてエンストンにあるファクトリーも改善されているよ。すぐにヴィリー(ルノーのF1エンジンファクトリー)でも同じことが起きるだろう」
「我々の努力が報いられるのは明日だろうか明後日だろうか? それはまだ分からない。まずは今年我々がどういう進歩を示すことができるか様子を見ようじゃないか」
■タイトル争いは驚くような結果となる可能性も?
一方、プロストはルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)あるいはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のどちらかが通算5回目のF1ドライバーズタイトルを獲得し、自分の記録を追い抜くことになるのはほぼ間違いないだろうと考えている。
「(バルセロナで行われた)冬のテストから判断すれば、ルイスの方がやや有利かもしれないね。ほんのわずかだがね」
63歳のプロストはそう語ると、次のように付け加えた。
「だが、シーズンは長い。21レースもあるんだ! 何が起きても不思議ではないし、驚くようなことが起きる可能性もある。私の意見だが、レッドブルも同様にかなり戦闘力があるよ」