セルジオ・ペレス(フォース・インディア)が、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が予定している2018年のレーススケジュールをこなすのはほとんど“不可能”に近いと語った。
■3冠を狙うアロンソ、今年はル・マン挑戦
近年、アロンソは世界3大自動車レースと言われるF1モナコGP、インディ500マイルレース、ル・マン24時間レースのすべてを制して“3冠”を達成することが目標だと公言している。
すでにF1モナコGPで勝利した経験を持つアロンソにとって“3冠”達成に残された課題はインディ500とル・マン24時間で勝利を飾ることだ。
昨年は伝統のF1モナコGPを欠場して同じ週末に行われたインディ500に初挑戦したアロンソだったが、そのレースは残念ながらエンジントラブルによるリタイアとなってしまった。
だが、アロンソは今年はトヨタチームの一員としてル・マン24時間レースを擁するWEC(世界耐久選手権)に参戦する計画を発表。
当初F1アメリカGPと富士スピードウエイで行われるWEC日本ラウンドの日程が重なっていたものの、アロンソ参戦に向けてWEC日本ラウンドの日程が1週前倒しされることになった。これにより、2018年7月に37回目の誕生日を迎えるアロンソはF1とWECの2つのシリーズを両方ともフル参戦することになる。
■課題は超多忙なスケジュール
ちなみに、今年のF1は年間21戦で争われ、WECは2018年中には5レースが行われるため、アロンソは3月下旬から11月下旬にかけて26週末でレースを行うことになる。
今年のF1はロシアで開催されるサッカーワールドカップとの兼ね合いもあって初の3週末連続開催が1回発生することが話題となった。だが、アロンソの場合はF1とWECのかけもちにより、5週連続レースが2回、3週連続レースが3回と、殺人的とも言えるスケジュールに挑戦することになるのだ。
■乗り切るのは不可能に近いとペレス
「これはものすごく忙しいプログラムだよ」
28歳のメキシコ人ドライバーであるペレスは、アロンソの母国スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』にそう語ると、次のように続けた。
「僕たちはただでさえ忙しいんだ。単にレースに出るだけではなく、シミュレーター作業やそのほかにもやらなくてはならないことがたくさんあるからね。僕は、それは実現不可能だと思うよ」
「それを達成するためには自分のカレンダーに完ぺきな妥協点を見つける必要がある。だけど、僕には2シーズンを一度に実行できるとは思えないな」
そう語ったペレスは、自分はアロンソと同じようなことをするつもりはないと次のように結んでいる。
「今年は21レースもあるし、それに専心することが求められるんだ。だから僕自身は現時点においてはそんなことを考えるつもりはないよ」