メルセデス所属ドライバーであるパスカル・ウェーレインが2018年に日本のスーパーフォーミュラにエントリーする可能性は消えたようだ。
2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンに輝いたウェーレインは、2016年にマノーでF1デビューを飾ると翌2017年にはザウバーへ移籍を果たしていた。
だが、フェラーリとの関係強化に動いたザウバーは、今シーズンに向かうにあたり、マーカス・エリクソンのチームメートとしてフェラーリのアカデミードライバーであるシャルル・ルクレール登用を決定。ウェーレインは行き場を失ってしまった。
そのウェーレインは2018年にはメルセデスAMGのリザーブドライバーを務めるとともに、再びDTMに参戦することが発表された。だが、ウェーレインが同時に日本のスーパーフォーミュラにも参戦する可能性があるようだとのうわさもささやかれていた。
■メルセデスがウェーレインのSF出走を否定
だが、ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』はこのほどメルセデス関係者がウェーレインについて次のように語ったと報じた。
「我々は一緒に決断したよ。パスカルはDTMとF1での活動に集中していくことになる」
「彼のカレンダーはすでにかなり詰まっているんだ」
■過密スケジュールとなる今年のウェーレイン
実際のところ、全10戦で争われる今年のDTMに全戦出走しながら、全21戦が開催されるF1レースにリザーブドライバーとして帯同することになれば、それだけでもかなりの負担となるのは確かだろう。
だが、23歳のウェーレインは次のように主張している。
「僕はストレスを抱えながらレースをしたことなど一度もないよ。僕は子供のころからやっているんだからね」
「もちろん、僕だって12時間も飛行機の中にいて常に時差ボケ状態になるのは好きじゃないよ。だけどそれもレーサーとしての仕事の一部なんだ」
■金曜フリー走行を担当するよりDTMの方が大切
だが、今年メルセデスAMGの控えドライバーを務めるとはいえ、ウェーレインには金曜フリー走行1回目に出走するチャンスなどは与えられないことが明らかとなっている。
「もちろん、金曜の練習走行でいいパフォーマンスを示せれば、それはいいことだよ。だけどいずれにしても90分ではあまりたいしたことはできないんだ」
そう語ったウェーレインは、次のように付け加えた。
「僕は、(F1の)金曜の練習走行セッションでいいパフォーマンスを見せるよりも、DTMのレースで勝利するというもっと素晴らしい瞬間を多く持ちたいと思っているよ」