2016年のF1チャンピオンであり、今年から母国ドイツのテレビ局『RTL』でF1解説者を務めることになったニコ・ロズベルグが、F1タイヤサプライヤーであるピレリの取り組み方を批判した。
■7種類に増えるF1ドライタイヤ
ピレリは2018年に向け、これまで全部で5種類だったドライタイヤを7種類に増やしている。当然識別カラーも7色に増えるわけだが、これによってファンがタイヤの種類を理解しづらくなるのではないかとの意見もある。
こうした意見を受けて、ピレリも各グランプリに持ち込む3種類のドライタイヤを常に同じ色にすることも検討したことを明らかにしている。これは、例えばどのレースにおいても一番軟らかいタイヤの方から赤、黄、白にすると決めておくというものだ。
ファンに必要な情報は、それがハイパーソフトなのかウルトラソフトなのか、あるいはミディアムタイヤなのかということではなく、一番軟らかいコンパウンドなのか、最も硬いコンパウンドなのかが分かれば十分であり、その方が余計な混乱を招かないだろうという考えだ。
■ピレリのやり方は間違っているとロズベルグ
だが、ピレリは最終的にその案を採用せず、当初の予定通り7種類に色分けされたドライタイヤを実戦に投入していくことを決めている。ピレリとしては、ファンがF1レースを観戦する際にドライタイヤの色の違いによって混乱することはないだろうと判断したためだという。
だが、ロズベルグはこの件についてはピレリの考えに賛成できないようだ。
「これほどたくさんのタイヤカラーを導入するのは間違ったアプローチだと思うよ」
「そんな細かなことを好む者など誰もいないよ。どのレースでもチームにはソフト、ミディアム、そしてハードタイヤがあるわけだから、毎回同じ色を施すべきだよ」
『RTL』にそう述べたロズベルグは、次のように付け加えた。
「コンパウンドの数なんて観客にとっては重要なことではないからね」