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ルノーF1責任者「PUの排気音を大きくしようとするのは間違い」

2018年02月19日(月)18:05 pm

ルノーF1を率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、現在F1で使用されているパワーユニットの音量を無理やり大きくしようとするのは間違いだと主張した。

■音の魅力が失われたF1

2014年にF1が新規に導入した現行パワーユニットは、1.6リッターV型ターボエンジンに運動エネルギーや熱エネルギーを回生するシステムが一体化された最新鋭エンジンとなっている。

だが、それまでに使用されていた自然吸気V8エンジンに比べると音量や音質がかなり低下してしまったのも事実であり、それがF1の魅力を低下させてしまった要因のひとつだも言われている。

このため、F1の技術関係者たちが中心となって、現在のF1パワーユニットの音量を改善するための研究や実験が行われている。

■音が小さくなったのは進歩の印

だが、アビテブールは、エンジン音が静かだということは、非常に効率的であるパワーユニットの特性が現れているということに過ぎないのだと主張している。

「排気音というのはエネルギーなんだ」

カナダのラジオ局『Rive-Sud de Montreal(リブ・ス・ドゥ・モントレアル)』にそう語ったアビテブールは次のように続けた。

「もし、エネルギーをもっと大きな音のために使うことにすれば、エネルギーの効率性という点でいい結果を得ることはできなくなってしまうだろう」

「エンジンに大きな音を発生させることと、エンジンの経済性は2つの矛盾する目標なんだ」

■そのうちV10やV8を知らない世代が中心に

そう語ったアビテブールは、そのうちかつて使用されていた自然吸気エンジンの音を知らない世代がファンの中心層を占めるようになるまで待つ方が得策だろうと次のように続けた。

「V10やV8エンジンの音を一度も聞いたことがないというファンの世代もすぐに大きくなるはずだ。そんな彼らにとっては静かなエンジンが当たり前のものになるだろう」

「恐らく、F1はある段階から次の段階へあまりに急いで進み過ぎたんじゃないかな。そして現時点では、まだちょっと先へ行き過ぎているのかもしれないよ」と40歳のアビテブールは付け加えた。

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