ロバート・クビサがF1復帰を果たすチャンスはまだ消えたわけではない。
そう主張したのは、現在クビサのマネジメントチームに所属している2016年のF1チャンピオン、ニコ・ロズベルグだ。
初のポーランド出身F1ドライバーとして知られるクビサだが、2011年のシーズン開幕前に参戦したラリーレースで大けがを負い、一時は再起不能だと考えられていた。
しかし、その後ラリーレーサーとしてモータースポーツに復帰すると、2017年にはルノーやウィリアムズでF1テストのチャンスも獲得。その右腕には今も障害が残っており、今後も完全に元通りにはならないと言われているクビサが奇跡のF1復帰を果たすのではないかとの期待も膨らんでいた。
だが、最終的にウィリアムズはクビサではなく22歳のロシア人ドライバー、セルゲイ・シロトキンを2018年にランス・ストロールのチームメートに据えることを決定。クビサはウィリアムズの控え兼開発ドライバーを務めることになった。
ロズベルグは、クビサがウィリアムズの控えドライバーとしてF1の世界に残ることができたのは今後に向けていいことだと考えている。
「ロバートはこれから何kmも走行することができる」
クビサの金曜フリー走行やテストへの出走チャンスに言及したロズベルグは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように付け加えた。
「彼にとってはものすごく大きな契約だし、間違いなく正しい方向に向かって一歩を踏み出したんだ」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、クビサがもしフルタイムドライバーとしてシートを獲得した場合には8百万ドル(約9億円弱)ものスポンサーマネーをウィリアムズに持ち込む必要があったものの、控えドライバー契約を結んだクビサは今年は逆にウィリアムズから報酬支払いを受けるだけだと報じている。