元F1ドライバーのマーク・ウェバーが、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)がF1と並行してほかのカテゴリーのレースに出走するのは「間違い」だと語った。
かつてレッドブルで活躍したオーストラリア出身のウェバーは、アロンソとは友人関係にあることでも知られている。
2017年にはF1モナコGPを欠場して同じ週末にアメリカで行われたインディ500に参戦したアロンソだが、今年は6月に開催されるル・マン24時間レースへの出走を視野に入れており、その準備の一環として1月末にアメリカで開催されるデイトナ24時間レースに参戦することになっている。
■アロンソの耐久レース出走は間違い
F1を引退後2014年からル・マン24時間レースを擁するWEC(世界耐久選手権)にポルシェから出走していたウェバーは、アロンソがF1と掛け持ちでほかのカテゴリーでのレースをするのを好ましいことだとは考えていないようだ。
F1をやりながら同時に耐久レースに参戦しようとしているアロンソの考え方を支持するかと質問されたウェバーは『Automoto(オートモト)』に次のように答えた。
「いや、それは間違いだよ」
「その2つは完全に違うものだし、どちらも多くの精神的エネルギーを消耗してしまう。僕は、もしF1をやるのであればほかのことに気を取られる余裕などないと思う。F1はほかのことをやる余裕など持てないすごく特殊なものだからね」
■ヒュルケンベルグとは条件が違う
だが、2015年には当時フォース・インディアに所属していたニコ・ヒュルケンベルグ(現ルノー)がポルシェチームの一員としてル・マン24時間レースに出走。初参戦で見事初優勝を遂げるという快挙を達成したことも記憶に新しいところだ。
そして、そのことはF1とル・マン24時間出走は両立できるものだという証明になったと考えられそうだ。
しかし、そのことについて尋ねられたウェバーは次のように続けた。
「あのときはF1では二流チームにいたんだ。プレッシャーが違うよ」
「そして彼はル・マンではトップチームに所属していたし、そのことでかなりやりやすかったんだ」
■デイトナに勝利してもあまり意味はない
ウェバーはさらに、1月末に行われるデイトナ24時間レースでアロンソが優勝を果たす可能性もあるだろうと考えているものの、だからと言ってそれにどういう意味があるのかは疑問だと次のように付け加えた。
「もし彼が勝利を果たせば、それは素晴らしいことだろう。彼は世界中の誰もが及ばないような才能を持つドライバーだ。そうなれば素晴らしいだろうが、それによって彼が得られるものなど何もないよ」