ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、かつてのチームメートであり、少年時代には親友でもあったニコ・ロズベルグとの関係を修復したいとは思っていないと主張した。
■3年間タイトル争いのライバルだった2人
2014年に現行PU(パワーユニット)が導入されてからのF1は、ほぼメルセデスAMGの独壇場という形になってしまっている。
2012年限りで2度目のF1引退をしたミハエル・シューマッハの後任として2013年にハミルトンがマクラーレンからメルセデスへと移籍して以来、2016年まで4年間をチームメートとして過ごしたハミルトンとロズベルグだが、2014年以降はその2人が激烈なF1タイトル争いを繰り広げることとなった。
そして、その戦いがし烈になればなるほど、両者の関係は悪化の一途(いっと)をたどっていった。
その2人のボスであったメルセデスAMG非常勤会長のニキ・ラウダは当時のことを振り返りながら次のように語った。
「彼らの関係はすごく悪くて、朝会ってもあいさつさえしなかったよ」
■引退後に関係修復を望んだロズベルグ
2014年と2015年はハミルトンが連勝を飾ったが、2016年にはロズベルグが一矢を報い、初のタイトルを獲得。ところが、ロズベルグはその後突然F1を引退するという決断を行った。
その引退発表から1か月ほどがたったころ、ロズベルグはハミルトンとの関係について次のように語っていた。
「僕たちは昔はすごくいい友達だったんだ。でも今後再びそうなる可能性もあるよ」
「僕たちはもはやライバルではない。僕は完全に(F1から)身を引いたからね。だから少したってからまた僕たちがうまくやっていくことができないという理由はないよ」
■ハミルトンにその意志はなし
だが、最近、その後ハミルトンとの関係が修復できたのかと質問されたロズベルグは、現時点では「まだそこまでには至っていないよ」と認めた。
そして、最近ロズベルグとの関係について質問を受けたハミルトンもロズベルグの母国ドイツの『Stuttgarter Zeitung(シュトゥットガルター・ツァイトゥング)』に次のように答えた。
「ニコと最後に話したのは日本だったよ。だけど、僕は自分たちの関係を変えるためにエネルギーを費やすつもりなんて全くないよ」