メルセデスを傘下に置くダイムラーのディーター・ツェッチェ会長が、現在のルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスのコンビには満足していると語った。
■メルセデスAMGで合格点を出したボッタス
2016年のF1タイトル獲得を決めた後、突然F1からの引退を発表したニコ・ロズベルグの後任として急きょウィリアムズから引き抜かれてハミルトンのチームメートとなったフィンランド出身のボッタスだが、当初ボッタスが今後も長くメルセデスにとどまることができると考えていた者はそれほど多くはなかっただろう。
事実、今シーズンが始まってすぐのころには、メルセデスがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)あるいはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の獲得に動いているようだとうわさされていた。
しかし、シーズン序盤にはボッタスが期待以上の活躍を見せ、第4戦ロシアGPでは念願のF1初優勝を達成。第9戦オーストリアGPではキャリア初のポール・トゥ・ウィンも果たしてみせた。
シーズン後半にハミルトンが調子を上げた半面、ボッタスが少し調子を落とした期間があったのも事実だ。しかし、ボッタスはヤス・マリーナ・サーキットで行われた2017年F1最終戦アブダビGPでは、ポールポジション、ファステストラップ、優勝というハットトリックを決める活躍を見せた。
ドライバーズランキング2位の座はベッテルに譲ったものの、ボッタスは最高の形でメルセデスAMGでの1年目を終えることができたと言えるだろう。
■ボッタスとハミルトンの差は大した問題ではない
ツェッチェは、現在のメルセデスAMGのドライバーラインアップには満足しているとドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「我々は2人の速いドライバーをうまくまとめることができ、テレビ画面にも楽しさを提供することができると証明することができた」
「我々は今年勝ち得ることができるものすべてを手に入れたし、うちのドライバーたちには非常に満足している」
そう述べた64歳のツェッチェは、次のように付け加えた。
「我々はコンストラクターズタイトルを手にしたが、それは本当に速いドライバーが2人いて初めて可能となることだ。1人がもう1人よりもコンマ1秒か2秒速いとか、どちらか1人がより多くのポールポジションを取ったとしても、結局のところそれは細かなことに過ぎないよ」
2018年もメルセデスAMGと1年契約を結んでいるボッタスだが、本人の希望はもちろんこのまま長期にメルセデスAMGで走ることだ。ボッタスのF1キャリアにとっても、2018年が重要な1年となるのは間違いない。