イタリアのメディアはF1きっての名門チームであるフェラーリが2018年にタイトル争いをすることができるのかどうか強い不安にかられているようだ。
■今季もタイトルに手が届かなかったフェラーリ
2017年シーズンは前半こそセバスチャン・ベッテルがランキングトップに立つなど名門フェラーリに復活の兆しが見られた。
しかし、シーズンが後半に入るとフェラーリにはドライバーのミスや信頼性問題が多発し、結局4年連続でメルセデスAMGがドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを獲得している。
2017年の全20戦でメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが合計12勝をあげたのに対し、フェラーリはベッテルが5勝をあげたのみで、キミ・ライコネンはついに1勝もあげることができなかった。終わってみれば両者の力の差は歴然だ。
■2017年シーズンの結果を憂う伊メディア
今季の最終戦F1アブダビGPもメルセデスAMGの1-2フィニッシュで終わったことを受け、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は次のように報じた。
「フェラーリにとっては悲しく、弱弱しい最終戦だった」
「答えは見えてこない。ベッテルとライコネンのコンビはハミルトンとボッタスを打ち負かすことができるのだろうか?」
「何がベッテルの精神的崩壊とライコネンのさびしい結果の原因だったのだろうか? フェラーリはメンタルコーチか、あるいはアリバベーネ(チーム代表)とマルキオンネ(チーム会長)による文句を必要としているのだろうか?」
「外部の者から見れば、フェラーリには常に誇張と意味のない緊張感があるという印象を受ける」
また、『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は、アブダビGP決勝後にヤス・マリーナ・サーキットに打ち上げられた花火の音は「マラネロ(フェラーリ本部)には警鐘として鳴り響いたはずだ」と書いている。
■フェラーリがやるべきことは多い
フェラーリの内部事情に精通したジャーナリストとして知られるレオ・トゥッリーニは、自身のブログに次のように書いている。
「かのナポレオンは100日で世界を変えてみせると言ったが、それはできなかった」
「2018年に備えるためにアリバベーネとビノット(フェラーリ技術責任者)にはそれにわずか11日を足した日数しか残されていない」