FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、2018年には必ずF1カーにコックピット保護装置が導入されることになるとあらためて明言した。
■不人気のヘイロー導入が撤廃の可能性?
2018年からF1カーにヘイローと呼ばれるコックピット保護装置を装着することが義務化されることになっている。ところが、最近になってそれが撤廃されるのではないかとのうわさがささやかれるようになっていた。
2017年のF1最終戦が行われたアブダビではメルセデスAMGのガレージ内でバルテリ・ボッタスがヘイローが装着されたクルマから脱出するテストを行ったものの、基準とされている7秒以内にクルマから降りることができなかったという。
■カッコいいF1は今年が最後だとハミルトン
また、先週の木曜日(23日)にアブダビで行われたドライバー記者会見では、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが「カッコいいF1カーで走るのはこれが最後になる」と発言するなど、ヘイロー装着はF1カーの見た目を著しく損なうと考えている者が多いのは事実だ。
それだけではない。ヘイロー装着によってF1カーの重量が増すことで、今季せっかくスピードアップしたF1カーも来年からはまた遅くなってしまうだろうと考えられている。
こうしたことから、やはり2018年からのヘイロー導入は見送られることで落ち着くのではないかとのうわさがささやかれるようになったようだ。
■ヘイローは必ず導入されるとFIA会長
だが、トッドはドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「後戻りはできない」
「ヘイローは導入される。それは変わらない。なぜかって? それによって安全性が大きく高まるからだよ」
そう主張したトッドは、批判的な意見に屈するつもりはないと次のように続けた。
「私は、それ(ヘイロー)について書かれてきたことに魅了されているよ。このヘイローは単にF1を継続させていくためのひとつの部分でしかないんだ」
「もちろん、それを最終的なものだと考える必要もない。もっといい解決策が見つかれば、そのときはそれを導入することになるだろう」