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【WEC最終戦】トヨタ、ポルシェを上回る今季最多5勝目「感無量」

2017年11月20日(月)12:31 pm

11月18日(土)、バーレーン国際サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第9戦 バーレーン6時間レースが行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID #8号車が富士、上海に続く3連勝、今季最多となる5勝目を挙げて2017年のシーズンを締め括った。

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■TS050 HYBRID #8号車:(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン)
決勝: 1位、 199周、ピットストップ 6回、スターティンググリッド:4番手、最速ラップ(1分42秒997)

■TS050 HYBRID #7号車:(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
決勝: 4位、 196周、ピットストップ 8回、スターティンググリッド:2番手、最速ラップ(1分43秒299)

レースは4台のLMP1-Hマシンによる僅差の激しい競り合いで幕を開けた。しかし、スタートから15分ほど経った頃、ライバルの#2号車がトラブルで遅れ、それを機に#8号車がライバルの#1号車とトップ争いを展開した。#7号車は2台のその背後で隙を狙う。

スタートから30分が経過した頃、セバスチャン・ブエミのドライブする#8号車がライバルの#1号車をかわしてトップに立ち、マイク・コンウェイの#7号車も同様にライバルを抜いて2位の座を奪った。1回目のピットストップで#7号車はコンウェイからホセ・マリア・ロペスに交替したが、#8号車はブエミがそのままドライブ。ライバルとのリードを広げていった。

2台のTS050 HYBRIDは異なるタイヤ選定を行い、#8号車がミディアム、#7号車がソフト・コンパウンドのタイヤを使用。タイヤはミディアムが適しており、#8号車がタイヤ交換なしで2スティント走破しても、ほとんどタイムの低下はなかった。一方の#7号車は予想以上にタイヤの摩耗が大きく苦しいレースになった。

レースが半分に差し掛かる午後7時(現地時間)、小林可夢偉のドライブする#7号車とGTクラス車両が接触。このアクシデントで#7号車は、タイヤパンクと右リヤカウル破損のダメージを負った。6分にわたるピットでの修復作業により2周遅れでレースに復帰するも、車両バランスが崩れてそれまでの性能を発揮することは出来ず、#7号車は4位キープに切り換えた。

4時間が迫る頃、トップをライバル#1号車に譲っていた#8号車のアンソニー・デビッドソンが激しくプッシュするとライバルの#1号車はGTクラス車両との接触によって後退、#8号車が再びトップに立った。デビッドソンは、素晴らしく速いペースで2位との差を1分以上に広げた。

レースが終盤、残り1時間に突入する頃、#8号車は2位に1周の差をつけており、デビッドソンからブエミに余裕のドライバー交替。そのままチェッカーフラッグを受けた。TOYOTA GAZOO Racingにとっては今季最多となる5勝目、2012年からのWEC参戦48戦で16回目の優勝だった。#7号車は最後のピットストップで小林からコンウェイに交替したが、レース中盤のGTクラス車両との接触でドライブスルーのペナルティを受け、トップから3周遅れの4位でレースを終えた。

偉大なライバル、ポルシェとの4年間にわたる激戦を終え、最後のレースを勝利で飾ったTOYOTA GAZOO Racingは、ル・マン24時間レース優勝、世界タイトル獲得という課題を残しつつも、シーズン終盤3戦は完全にライバルを圧倒する力を発揮し、今シーズンを締め括った。

■村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表

「シーズン最終戦を勝利で飾ることが出来、感無量です。このレースのために努力を続けてきたチームを誇りに思います。シーズン終了に際し、WECを共に戦って来た全てのチームと関係者、そして応援を頂いたファンの皆様に対し感謝を申し上げます。また、我々の偉大なライバルであり続けたポルシェチームに対しても心から感謝の意を述べさせて頂きます。彼らとのこの4年間の戦いは、私自身にとってもとても充実したものであり、ファンの皆様にも楽しんでご覧頂けたものと思います」。

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