フェルナンド・アロンソとホンダが2018年もF1に残ることで落ち着いた背景にはF1オーナーであるリバティ・メディアと統括団体FIA(国際自動車連盟)の尽力があったことが大きかった。
そう語ったのは、マクラーレンを率いるエグゼクティブディレクターのザック・ブラウンだ。
■リバティとFIAの尽力がなければホンダのF1残留は難しかった
2017年限りでマクラーレンとホンダが決別することが確定。マクラーレンは来季以降のパワーユニットサプライヤーとしてルノーと契約。一方のホンダは来季からトロロッソにワークスパワーユニットを供給することが決定。そのからみでレッドブル所属ドライバーであるカルロス・サインツがレンタル移籍という形でルノーへ移籍することも決まった。
こうした動きの背後ではかなり複雑な交渉が行われたようだと伝えられている。
そしてこのほどブラウンがそうしたうわさを認め、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「リバティが、つまりチェイス・キャリー(F1最高責任者)とロス・ブラウン(F1モータースポーツ責任者)のことだが、非常に重要な役割を演じてくれたよ」
「だが、FIAを含め、名前があげられていた全員が一緒にこのことに取り組んだんだ。そうでなければこの話はまとまらなかっただろうし、フェルナンド・アロンソが我々のところにとどまることもなく、ホンダもF1を去っていたかもしれない」
■来季のマクラーレンはトップチームと戦える
そう述べたブラウンは、ルノーに変更することでアロンソを説得することができたマクラーレンは、2018年には間違いなくトップチームの一員として返り咲くことができるだろうと次のように続けた。
「我々はすべてのチームのGPSデータを手にしており、そこからクルマに関してはいくつかのレースでレッドブル、フェラーリ、メルセデスAMGに近い状態だったことが分かる」
「来年はそれらのチームと戦えるという自信を持っているし、それが目標でもある」
■マクラーレンはアロンソのための環境を整備した
さらに、アロンソが残留を決めたことについてブラウンは次のように続けた。
「フェルナンドはサーキットでのファイターだし、私もファイターだ。だから我々は同じ言語で話ができるんだ」
「私としては、彼が残留を決めた理由のひとつがそれだったと望んでいるよ。マクラーレンが素晴らしいチームであることに加えてね」
そう語ったブラウンは、次のように付け加えた。
「彼はフェラーリではあまりうまくいかなかった。だが、ここでは彼にとって好ましい環境をつくり上げてきたんだ」