キミ・ライコネンがタイトルを獲得した2007年を最後に、フェラーリは今年ですでに10年間もの間ドライバーズタイトルを獲得できていない。
名門中の名門F1チームと誰もが認めるフェラーリだけに、こうした記録はまさに不名誉極まりないものだろう。
■2017年の結果はみんなの期待以上
しかし、フェラーリの会長を務めるセルジオ・マルキオンネは2017年シーズンの展開は満足できるものだったと次のように語った。
「自分たちの出発点を考えれば、我々はうまくやったよ」
「もし1年前に我々が現在の位置にまで来られるはずだと言っていたら、誰も私のことを信じようとはしなかっただろう」
だが、シーズン前半にはセバスチャン・ベッテルがポイントをリードするなど、タイトル獲得の可能性も大きかっただけにフェラーリにとってはその後の失速が悔やまれるところだ。
「もっとうまくやることができなかったのは残念だ。だがクルマはよかったし、2018年にはもっとうまくやれるだろう」
そう述べたマルキオンネは、次のように続けた。
「シーズンが後半に入ってから、我々は技術的な問題やドライバーたちのミスで苦しめられてしまった」
「非常に苦痛を伴うものであったにせよ、我々は今シーズンから多くを学んだよ」
■マルキオンネが陣頭指揮を執る可能性は?
今季の第15戦マレーシアGPから数戦連続でフェラーリが技術的問題を抱えたとき、マルキオンネは組織改編の可能性も示唆し、実際に自分が最高経営責任者を務めるフィアット・クライスラーで品質管理に携わっていた人材をフェラーリF1チームに配属するといった対応もとっている。
うわさでは現チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネが近いうちに更迭されるのではないかとも言われていた。
今後、自分自身がもっと恒常的かつ直接的にフェラーリF1チームの運営にかかわることになるのかと尋ねられたマルキオンネは次のように答えた。
「いや、そんなことはまったくないよ。私は戦略的会議に参加するだけだ」