今のF1において最大の「悪童」とのレッテルが貼られているのは、ハースのケビン・マグヌッセンだろう。
今季の第11戦ハンガリーGPではマグヌッセンとのクラッシュで最終的にレースをリタイアしたルノーのニコ・ヒュルケンベルグがマグヌッセンに対しスポーツマンシップに欠けると批判。マグヌッセンはこれに対しSNSを通じて下品な言葉でやり返し、それが大きな話題となった。
第14戦シンガポールGPでマグヌッセンとホイール・トゥ・ホイールで接触する戦いを経験したフェルナンド・アロンソは、先週末のマレーシアGP終了後に「ヒュルケンベルグは正しかったよ」と語り、次のように付け加えた。
「ほとんどのドライバーたちは同じ意見のはずだ。19対1だね」
だが、マグヌッセンが所属するハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、そのアロンソのコメントに対し、マグヌッセンの母国デンマークの『Ekstra Bladet(エクストラ・ブラデ)』に次のように反論のコメントを行っている。
「アロンソは非常にカリスマ的で腕の立つドライバーだ。そして、誰か彼に立ち向かう者があれば、彼はそういう反応を示すんだ」
「私は、彼らはどちらもあのとき限界まで攻めようとしていたと思うし、それこそファンが見たいと思っているものだ」
シュタイナーは、マグヌッセンがコース上で非常にアグレッシブな走りをするのは正しいことだと主張し、それによって最終的にはマグヌッセンの評判も変わってくるはずだと次のように続けた。
「誰もが厳しい時期を乗り越えて一目置かれるようになっていかなくてはならない」
「もし常に自分から道を譲っていれば、誰もがこいつは簡単に勝てるやつだと思うだろう。だから、やり過ぎたり、ならず者のようになったりしない限り、戦う必要があるんだ」
「だから、今の彼はあまり評判がよくないかもしれないが、そのうちそれも変わるはずさ」とシュタイナーは付け加えた。