マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、今季は自分の方がチームメートのダニエル・リカルドよりも速さを示すことができていると主張した。
実際のところ、ここまで14レースを終えた時点でリカルドは合計162ポイントを稼ぎ出してランキング4番手につけている。一方、フェルスタッペンの方はリカルドに100ポイント近い差をつけられており、合計68ポイントでランキングは6番手となっている。
だが、それはフェルスタッペンに言わせればF1カー、特にルノーパワーユニットの信頼性不足によるものだ。
■クルマが壊れれば戦いようがない
「僕に何ができるって言うんだい?」
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったフェルスタッペンは次のように続けた。
「僕にとって今シーズンにおいて前向きなことは予選だね。そこではスピードを見せることができている」
「レースだって、壊れるまでは、僕は常にいい位置にいたよ」
今季、確かにリカルドよりもフェルスタッペンのクルマの方にルノーのパワーユニットに起因する信頼性問題が多発しているのは事実だ。必ずしも信頼性問題だけが原因ではないにしろ、今年のフェルスタッペンはここまでの14レースで実に半分にあたる7レースをリタイアで終えている。
■ドライビングスタイルとトラブルに因果関係?
だが、中にはあまりにも攻撃的過ぎるフェルスタッペンのドライビングスタイルが不具合を発生させる原因になっているのではないかとの声もある。
だが、フェルスタッペンは、それは事実ではないと次のように主張した。
「僕のアプローチは正しいよ。なぜ僕が何かを変えなくてはならないんだい? 僕は速いんだ」
「僕が何かまずいことをしたり、ダニエルと違うことをしたりしているわけじゃないことはテレメトリーでも示されているよ。ただ、決勝日には常に僕のクルマの方にだけ問題が発生するのが奇妙なだけさ」
■予選ではリカルドに圧勝
フェルスタッペンはさらに、決勝では信頼性の問題によって結果が出ていないものの、予選では自分の方がリカルドに勝っているという事実が自分の速さを証明していると次のように続けた。
「ダニエルはこれまでも予選で速いことで知られていた。彼はすごく速いよ。だけど、今年は僕の方が平均でコンマ3秒か4秒速いんだ。これは大きな差だよ」
事実、今季ここまでの14レースにおける予選でのフェルスタッペン対リカルドの戦績は、10勝4敗でフェルスタッペンの方に軍配が上がっている。
フェルスタッペンは、もし今季自分がメルセデスAMGあるいはフェラーリで走っていたら、今ごろはタイトル争いを繰り広げていたことは「100%間違いない」と次のように続けた。
「僕にはすごく自信があるんだ。僕は正直だし率直にものを言う人間なんだ。うそはつかないよ」
「僕が望む唯一のものは、勝てるクルマだよ」
■あとはルノーPUの改善だけ
そう語ったフェルスタッペンだが、現時点ではレッドブルに所属していることに満足していると次のように続けた。
「チームの雰囲気はだんだんよくなってきている。コーナーではライバルたちとの差もなくなってきているよ。だけど、僕たちはパワーが足りないことを補うためにダウンフォースを強めることがよくあるんだ。だから実際にどこを改善すべきかを判断するのは難しいね」
「すべて正しい方向に向かってはいるけれど、その多くは自分たちではどうしようもないことなんだ。だけど、クルマについては自分たちで対応することができるから、それを最大限に生かす必要がある」
現在メルセデスAMGやフェラーリと互角の勝負ができないのはルノー製パワーユニットの力不足だと示唆したフェルスタッペンだが、2019年にはレッドブル・ホンダが誕生するのではないかとのうわさがあることに関してはコメントを行わなかったという。