2018年からF1カーへの装着が義務付けられる「ヘイロー」と呼ばれるコックピット保護装置だが、そのコストが驚くほど高額となることが明らかとなった。
これまでのフォーミュラカーのイメージを覆してしまうこのヘイローに関しては、ドライバーの安全を最優先とするためとは言われているものの、そのドライバーたちの中にも導入を反対する意見があるのも事実だ。
当然ながら、F1ファンの中にはヘイローを歓迎する声が少ないのも確かであり、さらなるF1人気低迷のきっかけとなるのではと危ぐするF1関係者も少なくないようだ。
そんな中、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、現時点では3社がモータースポーツ統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に対してヘイロー供給に向けた申請を行っているという。
「要求を満たすことができる者がヘイローをF1、F2、そしてフォーミュラEに販売することが可能となる」とその記事は伝えている。
だが、そのヘイローにかかるコストは予想以上に高額となりそうだ。
関係者への取材によると、ヘイローのコストは1個あたり1万3千ユーロから2万4千ユーロ(日本円で約170万円から320万円)の間の金額になるだろうという。
「金がかかることになりそうだ」
そう語ったフォース・インディアのアンドリュー・グリーン(テクニカルディレクター)は、次のように付け加えた。
「我々は単にクルマに装着するヘイローだけでなく、FIAによる荷重テストに使用する分も発注しなくてはならないからね」