マクラーレンがホンダに対し、一定期間パワーユニットの供給を休止して改善に専念してはどうかとの提案を行っていたことが明らかとなった。
先週末シンガポールでマクラーレンとホンダが今季限りで3年間続いた関係に終止符を打つことが正式に発表された。そしてホンダは来季以降トロロッソへのワークスエンジン供給メーカーとしてF1に残留することになる。
■ホンダにいくつかの対策案を示していた
だが、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、ホンダに対して違う解決策も提案していたことを明らかにしている。
「2017年の最初のテストで、我々は今後深刻な状況を抱えるだろうということを理解したんだ」
フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったブーリエは、次のように続けた。
「我々は不安にかられ始め、その状況を改善できる対策はないかと探し始めていた」
「最終的な手段として、我々としてはホンダが進歩できるまで参戦を休止し、その期間については我々がどこかほかのエンジンを使うことにしたいという提案をする準備もしていたんだ」
そう語ったブーリエは、それ以外にもっと簡単な選択肢も検討されていたことも明らかにしている。その中には「ホンダのエンジニアたちと、メルセデスのエンジニアたちが技術協力を行う」ことや、あるいは「エンジンに関して、その道の専門家たちを組織して違う会社を作り、もっと速やかに効率的な対策ができるようホンダを支援する」というような案があったのだという。
■最後には議論の余地がなくなった
だが、ホンダはこうした提案を受け入れることはなかったとブーリエは次のように付け加えた。
「残念ながら、こうした提案が実現に向けて動くことはなかった。そしてその結果、もう議論の余地がなくなってしまったんだ。我々はこの協力関係を終わらせること以外に道はないという結論に達するしかなかったのさ」