F1公式タイヤサプライヤーであるピレリが、2018年には現在のものよりももっと軟らかいタイヤを導入すると明言した。
■不評を買った今季のハードタイヤ
今季から昨年までよりも幅広となったタイヤが導入されているが、ドライバーたちによるピレリタイヤの評価は必ずしもよいとは言えない。逆に、最も硬いコンパウンドを用いたハードタイヤは使い物にならないと酷評されている。
フォース・インディアのテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンは『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「ハードタイヤはこの世代のレーシングカーには全然マッチしないし、このタイヤをクルマに付けて走りたいと思うドライバーなど1人もいないと思うよ」
■今年の鈴鹿は昨年よりも軟らかいタイヤラインアップに
こうした反応を受け、ピレリもすでに今季のレースにはハードタイヤは持ち込まないことを決めている。
これにより、昨年はハードタイヤが持ち込まれていたセパン(第15戦マレーシアGP/10月1日決勝)、鈴鹿(第16戦日本GP/10月8日決勝)、インテルラゴス(第19戦ブラジルGP/11月12日決勝)には今年は一番硬いタイヤとしてミディアムタイヤが持ち込まれることになる。
■2018年には新たなウルトラソフト登場
さらに、ピレリの自動車レース責任者であるマリオ・イゾラは、2018年のF1タイヤは全体的に今年よりも軟らかくすることになると今季のF1第14戦が開催された先週末のシンガポールで次のように語った。
「すべてのタイヤにある程度の変更が行われることになる」
「ウルトラソフトだったものが来年はスーパーソフトになるだろうし、スーパーソフトが新しいソフトに、そしてソフトが新しいミディアムになるだろう。つまり、我々はまったく新しいウルトラソフトを開発しているということだ」
そう述べたイゾラは、次のように付け加えた。
「我々はその(2018年仕様)タイヤをアブダビ(シーズン後テスト/11月28-29日)でチームが使えるよう準備するつもりだ」