メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、今週末に行われるF1第14戦シンガポールGPで優勝するのはフェラーリだろうと語った。
前戦イタリアGP(第13戦)ではフェラーリのホームレースであったにもかかわらず、メルセデスAMGが強さを見せつけ、ルイス・ハミルトンがついにセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)からポイントリーダーの座を奪っている。
■心はフェラーリの勝利を願っているとラウダ
現役時代には3度F1チャンピオンに輝いた元F1ドライバーでもあるラウダだが、そのうち2回はフェラーリ時代に達成したという経緯がある。かつて所属していたフェラーリのベッテルが今季のタイトル争いにからんでいるのは非常にうれしいことだと認めたラウダはイタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「私の心はフェラーリを応援しているが、頭ではメルセデスAMGを応援しているよ」
「モンツァ(イタリアGP)では我々が勝ったが、フェラーリにとっては重要なレースだっただけに残念だっただろう」
「だが、シンガポールではベッテルがまたひっくり返すんじゃないかと思うよ」
■モンツァではフェラーリがセットアップミスをしていただけ
ラウダは、そう考える根拠を次のように説明している。
「フェラーリの方がメルセデスAMGより速いことは何度もあった。スパ(第12戦ベルギーGP)ではベッテルとの差は非常に小さかった。確かにモンツァでは少し差が開いてしまった。だが、私の考えでは、あれはフェラーリがセットアップでミスをしていたことによるものだ」
「シンガポールではフェラーリが優勝候補となるだろう。とは言うものの、誰が勝つかを予想するのは難しいものだ。私はハミルトンが勝つことを期待しているがね」
そう語ったラウダは、今後もベッテルを甘く見るわけにはいかないと次のように付け加えている。
「ベッテルはナンバー1ドライバーだ。彼はフェラーリを愛しているし、もしチームに戦闘力があれば、彼を軽視するわけにはいかないよ」