フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)が、来季以降どうするかについて今後「2、3週間」のうちには方向性が見えてくるだろうと示唆した。
■ベルギーでも不満を爆発させたアロンソ
先週末に今季のF1第12戦ベルギーGPが開催されたスパ・フランコルシャン・サーキットは、エンジンパワーが必要な高速サーキットであり、マクラーレン・ホンダが苦戦を強いられることになるのは間違いないだろうと考えられていた。
だが、アロンソは予選ではあと一歩でQ3進出という11番手につけると、決勝では他者のグリッド降格により10番グリッドからスタートし、1周目に7番手にまで順位を上げることに成功していた。
だが、その後ストレートでのスピード不足により、どんどんライバルたちに追い抜かれて順位を下げてしまったアロンソは、無線で「気恥ずかしい」とホンダパワーユニットに対する不満を何度も口にしていた。
レース終盤に12番手を走行していたアロンソはエンジンに問題があるとチームに伝え、クルマをガレージに戻してリタイアとなった。だが、ホンダのデータではエンジンには異常が見られなかったとも伝えられており、アロンソが自主的にレースをやめてしまったのではないかとの見方もあるようだ。
■自分がエンジン問題を決めるわけではない
もし来季もマクラーレンにとどまるとすればホンダ以外のパワーユニットへの移行が条件になるのかと尋ねられたアロンソは次のように答えた。
「今後2、3週間のうちにどういう風に状況が推移するか様子を見よう」
「僕はドライバーに過ぎないんだ。自分の仕事はできるだけ速くクルマを走らせることであり、そういう決断を下すことではないからね」
「僕はこのチームが好きだよ。ここまでの3シーズンは困難な状況を抱えているけれど、マクラーレンは世界でも最高レベルのチームさ」
「僕も続けられればうれしいけれど、それはあと数週間のうちにどうなるか次第だね」
■ウィリアムズがアロンソにラブコール?
スパ・フランコルシャンで大きなうわさとなったのは、メルセデスパワーユニットを搭載するウィリアムズが2018年に向けてアロンソにオファーを出したようだというものだった。
このことについて尋ねられたアロンソは、「僕には何も言うことはないよ。何も変わっていない」と答え、次のように付け加えた。
「僕の仕事への要求はかなり高いんだ。それは僕が受けた申し出からも見てとれるよ」
■来季1年ウィリアムズで走る可能性も?
うわさに上っているウィリアムズは、コンストラクターズタイトルはフェラーリの16回に次ぐ歴代2位の9回を記録している名門F1チームだ。だが、1997年を最後に20年タイトルから遠ざかっている。
2014年と2015年にはメルセデスパワーユニットの力もあり、コンストラクターズランキングで3位となったものの、2016年にはトップ3チームばかりかフォース・インディアにも抜かれて5位に転落。今季も現時点ではフォース・インディアに58ポイント差をつけられて5番手に位置している。
今季、メルセデスAMGの技術トップであったパディ・ロウを新たな技術最高責任者に迎えたウィリアムズは来季には大きく飛躍することを目指しており、その切り札としてアロンソを獲得したいと望んでいるようだ。
アロンソ自身は2019年にメルセデスAMGへの移籍をもくろんでいるようだともうわさされており、2018年はどのチームに在籍するにせよ1年契約しか結ぶつもりがないようだとも言われている。
アロンソが示唆した2、3週間のうちに状況がどのように推移するのかに注目が集まることになりそうだ。