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メルセデスAMG、今後はレースごとにチームオーダーを検討

2017年08月28日(月)16:48 pm

メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、今後はレースごとにチームオーダーを発令する可能性があると認めた。

夏休み前に行われた今季のF1第11戦ハンガリーGPでは、3番手を走行していたバルテリ・ボッタスよりもその後ろ4番手に位置していたルイス・ハミルトンのほうがペースがいいと判断したメルセデスAMGは、仮に前を走るフェラーリ勢をハミルトンが追い抜くことができなければ、また元の順位に戻すとボッタスと約束した上でハミルトンを前に出させていた。

結局ハミルトンはフェラーリを追い抜くことができず、約束に従ってゴール直前でボッタスを前に出し、自分は4位に終わった。これにより、ハミルトンとメルセデスAMGは自主的にランキングトップのベッテルに3ポイントのアドバンテージを与えてしまっていた。

■ハンガリーではばか正直にやり過ぎた

ヴォルフは、今季の第12戦ベルギーGPが開催されたスパ・フランコルシャンで次のように語った。

「何人かの人たちから、ブダペスト(ハンガリー)での我々はばか正直過ぎたと言われたよ」

「だが、我々には2人のドライバーには平等にタイトル争いのチャンスを与えるというルールがある。そしてドライバーたちはどちらも我々が約束を守るということを知っている。それは我々のチームスピリットにおいて重要なことなんだ」

しかし、現行パワーユニットが導入されて以来メルセデスAMGが圧倒的な強さを誇ってきた昨年までの3年間と今年では状況が大きく変わってきている。

昨年までは、タイトル獲得のチャンスはメルセデスAMGの2人のドライバーにしかなく、どちらがタイトルを取ったにしてもチームとして失うものはなかった。だが、今年はフェラーリのセバスチャン・ベッテルという強敵が現れ、現時点ではドライバーズタイトル争いではリードを許しているという状況だ。

■今後はチームオーダーも導入せざるをえない

「もちろん、スポーツマンシップを発揮し過ぎたことでF1タイトルを逃すようなことにはしたくない。フェアプレーのトロフィーなどないというのが事実だからね」

そう語ったヴォルフは次のように続けた。

「F1はそれほど甘いものではない。だから我々としても基本方針を調整していかなくてはならない」

「我々は最近このことに関してかなり検討を重ねてきているが、私としては自分たちのドライバーに完全に自由に戦えるようにしたいと思っているのも確かだ」

「どういう展開となるかを完全に予測するのは不可能だし、すべてのシナリオに備えて計画を立てることもできない。だが、フェラーリには明らかにセバスチャンがリーダーで、キミ(ライコネン)はその援護に回っており、それによって優位に立っている」

そう語ったヴォルフは、次のように付け加えている。

「これまでの数年、我々はこうした取り組み方はしてこなかった。だが(今後は)レースの展開次第では、タイトル争いへの影響を考慮して判断を下すことになるだろうね」

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