2017年F1シーズン前半を数字で振り返る。2回目は、予選でのチームメート対戦成績と決勝での信頼性について見てみよう。
■予選でのチームメート対決
チームメート同士の予選結果を比べると、最も接戦だったのはメルセデスAMGだ。チームメートに勝った回数はルイス・ハミルトン6回に対し、バルテリ・ボッタス5回だった。これと並ぶのがトロロッソで、カルロス・サインツが6回、ダニール・クビアトが5回だった。
逆に、チームメートとの対戦成績が最も悪かったのがルノーのジョリオン・パーマーで、ニコ・ヒュルケンベルグに1度も勝てなかった。
次に悪かったのがマクラーレンのストフェル・バンドーンで、フェルナンド・アロンソに勝ったのは1回だけだ。同じくウィリアムズのランス・ストロールもフェリペ・マッサに1回しか勝っていない。
■信頼性でトップ2を上回ったチームは
決勝レースでの走行周回数をチームごとに見ると、最も多かったのはフォース・インディアで1334周だった。2位がメルセデスAMGの1330周、3位がフェラーリの1297周だ。
ポイント獲得の回数でもフォース・インディアは健闘しており、ドライバーが2人ともトップ10フィニッシュしたレースが11戦中9回あった。これはフェラーリと並ぶ2位で、1位はメルセデスAMGだった。
また、フォース・インディアのエステバン・オコンは、11戦すべてで完走しており、これはハミルトンとベッテルに並んでトップだ。
20歳のオコンは、昨年のベルギーGPでマノーからデビューして以来、20戦連続で完走しており、デビュー以来の最多連続完走記録(マックス・チルトンの25戦)に近づいている。
■周回数が最も少ないチームは
マクラーレンは、リタイアが2人合わせて8回、スタートできないレースが2回あったが、周回数が最も少ないチームではなかった。
決勝レースの周回数がマクラーレンより少なかったのがレッドブルだ。マクラーレンが1008周しているのに対して、レッドブルは928周と断トツで最下位だった。
レッドブルが2台とも完走したレースは3回しかない。特にマックス・フェルスタッペンは、11戦中5回リタイアしており、この回数はマクラーレンのアロンソと並んで最下位だ。
また、フェルスタッペンの周回数はわずか398周で、インディー500参戦のためモナコGPを欠場したアロンソの421周より少なかった。
■貴重なチャンスをつかんだリカルド
しかし、レッドブルのダニエル・リカルドは少ないチャンスをモノにしている。アゼルバイジャンGPでは10番手グリッドからスタートして優勝した。これは、2012年ヨーロッパGPでアロンソが11番手スタートで優勝して以来の大逆転だった。
これを含めてリカルドは5回連続で表彰台に上がった。さらに多いのはベッテルだけで、開幕戦から6回連続で表彰台フィニッシュだった。ボッタスも表彰台が現在5回連続している。