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「ヘイロー」に関するドライバーたちのもうひとつの不満とは?

2017年08月14日(月)17:17 pm

2018年からF1カーに装着することが義務付けられることになったコックピット保護装置「ヘイロー(HALO)」だが、それによって車重が増加することをドライバーたちが懸念しているようだ。

ヘイローに対する批判の多くは、これまでのフォーミュラカーのイメージを覆すような見た目となることに対してのものであるのは確かだ。F1ドライバーや関係者の中には、それによってF1のDNAが破壊されてしまうとの意見を持つ者も多い。

■見た目だけでなく重量増加も課題に

しかし、問題は単に見た目上のことだけではなさそうだ。カーボン-チタニウム製のヘイローはそれ自体で10kg前後の重量となると考えられており、それによる車重増加を深刻な問題として受け止めている者も少なくない。

スイスの『Blick(ブリック)』によれば、今季のF1カーの最低重量は728kgとなっているが、来季はヘイロー新装もありこれが5kg引き上げられるという。

だが、ヘイロー自体が10kgあるとすれば、事実上は現在よりも5kg最低重量が引き下げられるということだ。

■差分の5kgはどうやってねん出?

『Blick(ブリック)』は、「これはドライバーたちが5kgの減量を強いられるということだろうか?」との疑問を呈している。

この件に関し、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンは次のようにコメント。

「ヘイローによって17%安全性が向上するのなら無視はできないよ。見た目はよくないし、重量が増加するのもうれしいことではないけれどね」

また、トロロッソのカルロス・サインツは次のように語っている。

「単にクルマのせいで自転車競技者みたいなスリム化を強制されるべきじゃないよ」

■車重が増えれば走りも鈍る

一方、かつて3度F1王座についた伝説的元F1ドライバーであり、現在はメルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダもヘイロー導入には反対の立場であることが知られている。

だが、そのラウダをボスに持つバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)の考えは少し違うようだ。

「ヘイローによってF1の魅力が損なわれるようなことにはならないと思うよ」

「これは安全性改善だし、このスポーツの歴史においてこれまでも同じようなことがたくさん導入されてきた。それは僕たちドライバーにとってはいいことだよ」

そう述べたボッタスにとってもやはり車重増加は心配材料となっているようだ。ボッタスは次のように付け加えた。

「唯一の難点は重量が増加することだよ。クルマが重くなればなるほど、エキサイティングではなくなってしまうからね」

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