2016年のF1チャンピオンであり、すでにF1から引退してしまっているニコ・ロズベルグが、今季も最後に勝つのはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンだろうと語った。
昨シーズンのF1最終戦アブダビGPで念願のF1タイトルを獲得したロズベルグだが、その後すぐに引退を発表。現在はメルセデスのアンバサダーを務めながら今年のタイトル争いを眺めている。
そして現時点ではメルセデスAMGがコンストラクターズランキングではトップに立っているものの、ドライバーズランキングはフェラーリのセバスチャン・ベッテルがリードし、昨年までロズベルグとタイトル争いを演じてきたハミルトンは2番手につけている状態だ。
32歳となったロズベルグは、母国ドイツのスポーツ専門誌『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。
■フェラーリはメルセデスAMGについていけなくなる
「フェラーリは冬の間に本当に素晴らしい仕事をしたね。だけど、これからは開発力の勝負になる」
「そして、僕にはフェラーリがついて行けるとは思えないんだ。シルバーストン(第10戦イギリスGP)の後で僕はすでに“これで決まりだな”と思っていたよ。そうしたらフェラーリがハンガリー(第11戦)で反撃を見せたから驚いたね」
「だけど、スパ(第12戦ベルギーGPの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキット)は本当にメルセデスAMGに合ったサーキットだし、フェラーリにはチャンスはないと思うよ」
■勝利への執念を持つベッテルには要注意
だが、ロズベルグは、同郷のベッテルをみくびるわけにはいかないとも考えている。
ロズベルグは、バクーで開催された第8戦アゼルバイジャンGPで非常に感情的になってハミルトンのクルマに自分のクルマをぶつけるというシーンを演じたベッテルについて、そうした気性の激しさが彼の強みでもあると次のように語った。
「彼が時々感情をコントロールできなくなることは分かっている。昨年のメキシコでの無線通信でもそういうことがあったしね」
「だけど、そういう行為によって批判されても動じないところがセバスチャンの強みでもあるんだ。短期的、あるいはそのときにはそれは弱さだと映るかもしれない。だけどシーズン全体を通してみた場合、それによって違いが生じるものなんだ」
そう語ったロズベルグは、次のように結んでいる。
「ほかのことはどうあれ、彼は勝利を追い求めるという基本的性格をしているし、それが損なわれることはないよ」